永山、意地の銅 不可解判定に泣く―柔道〔五輪〕

AI要約

永山は初の五輪で不可解な判定に泣き、銅メダルを手にした。

準々決勝での寝技での判定に納得がいかず、敗者復活戦で勝利を収めた。

永山は金メダルを目指し、自己の不甲斐なさを認めつつ、4年後の雪辱を誓った。

 初の五輪に挑んだ男子60キロ級の永山は、準々決勝で不可解な判定に泣いた。

 猛抗議は実らず、心は折れかけたが、応援に来てくれた両親や妻、子供のためにも「手ぶらで帰るわけにはいかない」と奮起。意地で銅メダルをつかんだ。

 準々決勝はガルリゴス(スペイン)に寝技に持ち込まれ、片手絞めを懸命に耐えた。残り1分で審判が「待て」をかけた後も、相手はすぐに技を解かない。永山は失神したとみなされ、相手の一本勝ちとなった。納得いかない永山はしばらく畳の上に残り、観客からブーイングを浴びた。

 気持ちを切り替えようと努めたが、「正直きつかった」。敗者復活戦は2021年東京五輪銀メダルの楊勇緯(台湾)を破った。「攻めて一本を取りにいく」と臨んだ3位決定戦では、大腰と横車の合わせ技で一本勝ち。喜ぶ様子はなかった。

 東海大の先輩で東京五輪金の高藤直寿(パーク24)に続けず、「本当に悔しい」。疑問の残る判定には「『待て』がかかって気を抜いてしまった。自分の隙が生んだ負け」と言い訳せず、「次は必ず金メダルを取ることを約束したい」。4年後の雪辱を誓った。