卓球混合ダブルスで張本、早田組が初戦敗退 北朝鮮ペアは「想像を絶するようなプレーだった」
張本智和、早田ひな組がパリ五輪の卓球混合ダブルス1回戦で北朝鮮選手に敗れる。
張本は相手男子選手のプレーを賞賛し、4ゲーム目のデュースを取り切れなかったことを悔やむ。
早田は緊張や相手選手のボールの威力に対処できず、五輪の難しさを実感する。
パリ五輪の卓球混合ダブルス1回戦が現地時間27日に行われ、第2シードの張本智和、早田ひな組は、北朝鮮のリ・ジョンシク、キム・グムヨン組にゲームカウント1-4(5-11、11-7、4-11、13-15、10-12)で敗れた。優勝候補にも挙げられていた“はりひな”ペアだが、日本勢における同種目2大会連続の金メダル獲得とはならなかった。
現地情報を伝える、LINEオープンチャット「スポナビ 現地取材情報」では、試合後の張本と早田のコメントを掲載。
■張本「4ゲーム目のデュースを取り切っていたら」
――試合を振り返って。
悔しいしか出てこない。
――自身2度目の五輪の舞台に立って感じたことは?
まずは(東京五輪は無観客だったので)有観客は初めてだったし盛り上がりがすごかった。だからといって自分たちのプレーに影響はほぼなかったし、今日は特に相手の男子選手のプレーが良過ぎた。もうあのプレーはミックス(ダブルス)だけで言えばトップ10に入るぐらいの本当に想像を絶するようなプレーだった。
本当に悔しいが、あのプレーをされたらちょっと仕方がないかなって思う部分がある。五輪予選ではこんなにいいプレーしてなかったと思うし、今日は素晴らしかった。
――今日の試合の戦術に関しては?
いろいろ戦術を試したが、一番は4ゲーム目を取り切れなかったこと。本当に今日のキーポイントは完全に4ゲーム目のデュース。それを取り切っていたら相手も焦りがあったし、全部が悪かったわけではない。
――今日の経験を今後の試合にどう生かしていくか?
この3年間試合に出てこなかった選手とやるっていうのはすごく新鮮であり難しかったが、逆に言うと3年間プレーしていないのにこんな良いプレーしたことは本当に素晴らしいことだと思う。もう終わったものは仕方がない。しっかり明日1日、気持ちも技術も調整してシングルスを1試合1試合やっていくしかない。
■早田「自分自身が迷ってしまった」
――今日の試合を振り返って。
特に緊張だったりプレッシャーはそこまで感じず、いつも通りの試合の感じで入ることはできたが、(相手選手の) 情報量が少ない分、自分自身が迷ってしまった。また、男子選手に打たれたボールを自分自身が反撃だったりブロックできなかったので、そういった部分で結構押され続けてしまったと思う。
――相手選手の映像を事前に見ていたと思うが、実際どのような部分に難しさがあったか?
男子選手の(ボールの)威力が想像以上にすごかった。自分が攻めてもそれを倍に返されたり、張本選手のボールを男子選手にも女子選手にもカウンターされてしまったりなど北朝鮮の選手の精度がすごいなと感じた。
――五輪の怖さを感じたか?
そういった勢いのようなものはあったと思うが、五輪だから負けたというより普通に(五輪以外で)試合をしていてももしかしたら負けたんじゃないかと感じた。そういった点は自分たちが戦術を変えられなかったことが敗因かと思う。
――初めての五輪出場となったがどうだったか?
この雰囲気の中で試合ができて楽しかったし、また明日シングルスの試合があるので自分がやってきたことをやるだけ。