【名古屋場所】照ノ富士が思わぬブレーキ 2敗目喫し10度目Vは千秋楽に持ち越し

AI要約

照ノ富士が大相撲名古屋場所14日目で2敗目を喫し、優勝に向かう際に大きなブレーキがかかった。

隆の勝が照ノ富士を寄り切って勝利し、優勝争いは2人に絞られた状況となった。

記事では照ノ富士の不調や隆の勝の意気込みなど、力強い相撲の交流が描かれている。

【名古屋場所】照ノ富士が思わぬブレーキ 2敗目喫し10度目Vは千秋楽に持ち越し

 思わぬブレーキだ。大相撲名古屋場所14日目(27日、愛知県体育館)、横綱照ノ富士(32=伊勢ヶ浜)が幕内隆の勝(29=常盤山)に寄り切られて2敗目。観客席から座布団が飛ぶ中、険しい表情を浮かべて花道を引き揚げた。

 満身創痍の照ノ富士は、初場所で4場所ぶり9度目の復活優勝。しかし、春場所は持病の腰、夏場所は肋骨などのケガで途中休場していた。

 今場所は初日から10連勝。11日目で新関脇大の里(二所ノ関)に初黒星を喫したが、13日目に12勝目を挙げ、かねて目標だった2桁優勝に王手をかけた。その取組後には「いい感じで圧力がかけられている。相撲が良くなっている」と手応えを口にしていた。

 しかし、この日は横綱らしい相撲を見せられず、取組後は取材に応じなかった。幕内後半の審判長を務めた粂川親方(元小結琴稲妻)は「隆の勝がいい当たり方をした。横綱が力を出せずに負けた。(終盤での2敗は)疲れもあるでしょうね」と厳しい見方を示した。

 一方で3敗をキープし、優勝の可能性を残した隆の勝は「調子のいい横綱だったので、必死にいった。勝った瞬間にありえないと思った。座布団が(体に)当たって、それで勝ったんだと思った。優勝争いの中での金星で、うれしさが違うし特別感がある」と満面の笑みを浮かべた。

 これで優勝争いは2人に絞られた。千秋楽は照ノ富士が大関琴桜(佐渡ヶ嶽)と、隆の勝は大の里と対戦する。