大胆かつ的確な采配が光る!京都外大西が延長11回の激戦を制して決勝進出!【24年夏・京都大会】

AI要約

第106回全国高校野球選手権京都大会での京都外大西の激闘と決勝進出の喜びについて。

試合中の監督の采配や選手の活躍が詳細に記述されている。

田中選手の献身的な努力やチーム全体の団結力が強調されている。

大胆かつ的確な采配が光る!京都外大西が延長11回の激戦を制して決勝進出!【24年夏・京都大会】

<第106回全国高等学校野球選手権京都大会:京都外大西10-3鳥羽(延長11回)>26日◇準決勝◇わかさスタジアム京都

京都外大西が延長11回の激闘を制して3年ぶりに決勝進出。春夏連続の甲子園出場に王手をかけた。

京都外大西は上羽 功晃監督の攻めの采配に選手が応えた。1対1の同点で迎えた7回表、二死一塁から中辻 秀太(2年)が盗塁を決めて二塁に進む。ここで上羽監督は「一つの勝負所だと思ったので」と9番遊撃の持田 諒真(3年)に代えて、代打の切り札である西村 凪翔(2年)を送り込む。

「同点だったので、打つしかない」と西村は1ボール2ストライクからストレートを弾き返し、左前適時打で勝ち越しに成功した。

だが、チーム一の守備力を誇る持田をベンチに下げることになり、代わって遊撃のポジションに就いたのは1番二塁で先発出場していた谷 春毅(2年)。遊撃は練習試合で少し守ったことがある程度で、公式戦で守るのはこれが初めてだった。

その谷の見せ場は10回裏にやってきた。京都外大西は10回表に1点を勝ち越すもその裏に追いつかれ、なおも二死満塁でフルカウントとサヨナラ負けの窮地に立たされる。

ここで「真っすぐしか選択肢はなかったです」とエースの田中 遙音(3年)が投じた渾身のストレートは「ずっと来いと思っていた」という谷のもとに打球が飛ぶ。谷は冷静にさばいて本塁へ送球すると、6-2-3で併殺が成立。急造遊撃手の好プレーでピンチを脱した。

これで流れに乗った京都外大西は谷の適時打などで一気に7得点。修羅場を乗り越えた京都外大西が決勝進出を果たした。

「何が何だかようわからないです。生徒が本当に粘り切ってくれた」と話した上羽監督。大胆かつ的確な采配は「三原マジック」と呼ばれた三原 新二郎前監督を彷彿とさせるが、「僕は三原先生のやり方はできないです」と謙遜した。

春夏連続の甲子園出場まであと1勝。消耗の多い試合となったが、「勢いがつくと思いますし、スタミナはあるはずなので、信じています」と上羽監督は選手を信頼している。

10回119球を投げた田中はセンバツで山梨学院に負けてから毎日のように山の頂上にあるグラウンドまでの走り込みを欠かさずに行ってきたという。「山ランが凄く自分の力になっているので、やってきたことを信じてやるだけだと思います」と28日の決勝も投げ抜くつもりだ。