9回裏に3点差を逆転しサヨナラ勝ち　鳥取城北が劇的勝利で甲子園出場決める

参加22校が熱戦繰り広げた夏の高校野球鳥取大会。「甲子園」をかけた決勝戦、鳥取城北と米子松蔭が大熱戦を繰り広げました。最後に大逆転の劇的ドラマが待っていました。

鳥取城北と米子松蔭、去年の秋と今年の春の県大会決勝も同じ顔合わせ。対戦成績は1勝1敗でした。

鳥取城北は3回までに毎回ランナーを出しますが、米子松陰の先発・山本からあと1本が出ず、得点できません。

一方、3回まで鳥取城北の先発・田中の前にノーヒットに抑えられていた米子松陰は4回表。

1番・久白、2番・惣郷の連続ヒットと送りバントでワンアウト2塁3塁とすると、打席には4番・濵田。

ライト前ヒットで米子松蔭が1点を先制。

続く5番・松本のファーストゴロの間にさらに1点を追加します。

鳥取城北は5回ウラ。

2つのフォアボールと送りバントでワンアウト2塁3塁とすると、4番・石黒の内野ゴロの間に3塁ランナーが帰り、1対2と、1点差に迫ります。

これ以上の点差をつけられたくない鳥取城北は、7回から背番号1の鈴木がマウンドへ上がります。

しかし、ワンアウト2塁で7番・油井のピッチャーゴロを鈴木がファーストへ悪送球し、これで1対3。

米子松蔭はさらに鈴木を攻め、ツーアウト2塁1塁として、当たっている1番・久白。

レフトへの当たりで2塁ランナーが還り米子松陰がさらに大きな追加点。1対4とし、勝利を大きく手繰り寄せます。

しかし、ドラマが待っていました

3点を追う鳥取城北は9回ウラ。

7番・東野と代打・矢原の連打でノーアウト2塁1塁とし、途中出場の9番・竹下がライト前ヒット。

ライトが打球処理を誤る間に2塁ランナーがホームインし2対4。

その後、ツーアウト2塁1塁となりますが、3番・平山。

レフト線を抜ける当たりで2塁ランナーに続き1塁ランナーもホームインし、鳥取城北が4対4と土壇場で同点に追いつきます。

続くバッターはキャプテンの石黒。しかし、米子松陰ベンチは石黒に対し申告敬遠。

鳥取城北　石黒尚　主将

「絶対に回すから、お前にあとは任せたぞ、自信を持っていけっていう風に伝えました」

石黒から勝利へのバトンを渡されたのは5番・橋本でした。

橋本の右中間への当たりをセンターがダイブしますが及ばず。2塁ランナーがホームに帰り、鳥取城北が劇的なサヨナラ勝ち。5対4で米子松陰を下し6年ぶり6回目の夏の甲子園出場を決めました。

鳥取城北　大林仁　監督

「新チームになってからこういうゲームを重ねるたびに強くなっていったので信じていました」

鳥取城北　橋本那由太　選手

「甲子園は強豪校の集まりなので、しっかり自分たちの野球、当たり前のことを突き通して、自分たちのスタイルでやっていきます」

第106回全国高校野球選手権大会は兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で来月7日から始まります。