日本が南米の強豪パラグアイと対戦 出場の16チーム中OA選手不在は日本のみ【五輪 男子サッカー】

AI要約

パリ2024オリンピック競技大会が開幕し、OA選手不在の日本代表が挑む。

選手の離脱やVAR導入などの変化がある中、チームは一体感を持ち戦う。

日本代表の若手選手たちがメダル獲得へ向けて新たなチャレンジを始める。

日本が南米の強豪パラグアイと対戦 出場の16チーム中OA選手不在は日本のみ【五輪 男子サッカー】

<パリ2024オリンピック競技大会 7月26日(金)~8月11日(日)>

パリオリンピックが現地時間26日(金)に開幕する。今大会で33回目となる夏季オリンピック競技大会はフランス・パリを中心に8月11日まで開催される。

パリでオリンピックが開催されるのは1900年、1924年に続き3回目。本大会では32競技329種目が実施され、開会式ではパリ中心部を流れるセーヌ川が舞台となる。

開会式を2日後に控えて現地24日に男子サッカーと男子ラグビーで幕を上げる。

サッカーU23日本代表はグループステージ初戦で南米の強豪パラグアイと対戦。オーバーエイジ(OA)選手が不在ながら、アジア最終予選を勝ち抜いてきた一体感で、56年ぶりのメダル獲得に挑む。

コロナ禍の影響を受けて1年遅れで開催された東京2020では、無観客での開催となったなか、日本はDF吉田麻也、DF酒井宏樹、MF遠藤航をOA枠で採用して戦い、銅メダルマッチに進出した。だが最後にメキシコに敗れて4位で終わった。

今回、1チーム3人まで使える年齢制限のないOA選手は不在。

OA対象の選手だけでなく、GK鈴木彩艶やMF松木玖生など、U23年代の選手でも移籍や新シーズンへの準備が絡んで所属先から派遣の承諾を得ることはできないなど、招集が見送られた事例もある。

実は、今大会出場の16チーム中、OA不在は日本のみだ。

試合中の苦しい流れを変えるなど、OA選手の経験値は大きいが、大岩剛監督の下で発足から積み上げてきたチームには一体感がある。

優勝した4月のU23アジアカップでも見られた点だ。この年代の選手でどこまで世界の強豪と伍して戦うことができるか。

かつて2008年北京大会にもOA選手不在で臨み、五輪メンバーだったDF長友佑都、DF内田篤人、DF吉田麻也、MF本田圭佑、MF香川真司、FW岡崎慎司らは、その後フル代表を支える選手に成長した。今回も新たなチャレンジとみることができる。

オリンピックは登録18人だがレギュレーションの緩和でバックアップ4人を含めたなかで大会中、メンバーのやりくりが可能になった。

初戦までの間に、ケガのDF半田陸に代わってDF鈴木海音がメンバー入りし、DF内田貴史がバックアップ入りし、MF植中朝日がクラブ事情で招集見送りとなったMF佐野航大に代わってバックアップ入りしている。

また、今大会はVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)とオフサイドの半自動判定システムも導入される。

U23日本代表は本大会を前にフランスで合宿を実施。所属クラブの試合日程の都合で三々五々の集合となり、全員が揃った翌日の7月17日にトゥーロンでU23フランス代表と対戦した。

日本は高い位置で相手にプレッシャーをかけてボールを奪い、素早く切り替えて相手ゴールに迫り、MF藤田譲瑠チマの得点で先制したが、その後は相手の猛攻に後半早々に同点にされた。押し込まれる苦しい展開になったが、それでも最後まで体を張って日本は1-1で引き分けた。

藤田は「負けなかったことはプラス」と話したが、そこから初戦のパラグアイ戦へどう修正を施してきたか。多くの観客が入る試合で、平常心でプレーできるか。

1968年メキシコ大会での銅メダル以来となるメダル獲得へ、いよいよ、U23日本代表の戦いが始まる。

なお、日本からパリ大会に招集されている女性審判団の山下良美主審、坊薗真琴副審、手代木直美副審のトリオが、7月24日のナントでのエジプト代表対ドミニカ共和国戦を担当することが、日本サッカー協会から発表された。

文:木ノ原句望