平幕正代、V争い踏みとどまる7勝目 支度部屋の空調不具合も「あと5日間(エアコンに)頑張ってほしいよ」/名古屋場所

AI要約

大相撲名古屋場所10日目の結果を報告。照ノ富士が10戦全勝で優勝争いをリードし、正代が金峰山を破り7勝目を挙げる。

元大関たちの活躍もあり、幕内には5人の元大関が在籍。正代が3敗を死守し、7勝目を挙げて勝ち越しに王手をかけた。

愛知県体育館での最後の本場所開催。支度部屋の空調トラブルにもめげず、正代は「あと5日間頑張ってほしい」とコメント。

平幕正代、V争い踏みとどまる7勝目 支度部屋の空調不具合も「あと5日間(エアコンに)頑張ってほしいよ」/名古屋場所

大相撲名古屋場所10日目(23日、ドルフィンズアリーナ)元大関で東前頭10枚目の正代(32)は金峰山(27)を突き落として7勝目。横綱照ノ富士(32)は関脇霧島(28)を小手投げで破り、10戦全勝で後続とは2差でかわらず。霧島は5敗目。大関琴桜(26)は新関脇大の里(24)を上手投げで下し、8勝目を挙げて勝ち越した。全勝の照ノ富士を2敗で琴桜がただ一人追い、3敗には大関豊昇龍(25)、正代ら5人が続く。

星の差は3つ。優勝争いという景色にしては、遠くて薄い。それでも圏内には踏みとどまった。正代が3敗を死守した。

「負けですよね。狙ってできたことじゃないし…」

金峰山に土俵際まで押し込まれた。俵伝いに右へ回り込み、相手の腕を振り払う。決まり手は突き落としだが、金峰山がバランスを崩して自滅した。全勝の照ノ富士を3敗で追う5人のうちの1人。今場所は霧島が陥落して関脇となり、正代を含めて元大関が幕内に5人いる。過去最大は4人で、戦後最多の珍しい番付となっているのだ。

元大関は霧島が5勝5敗、御嶽海は黒星先行。高安と朝乃山は負傷して途中休場に追い込まれた。7勝目を挙げ、勝ち越しに王手をかけた正代だけが気を吐いている。

今場所は昭和40年から行われてきたドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)での最後の本場所開催。この日の支度部屋は空調の不具合でいつもより温度が上昇し、蒸した。正代は千秋楽までの「あと5日間(エアコンに)頑張ってほしいよ」。その声は、自身の奮闘とも重なった。(奥村展也)