帝京・奈良飛雄馬が決勝打 他の競技と触れ合いながらも「一番長く続けられたのが野球」/東東京

AI要約

帝京が星飛雄馬の決勝打で城東を2-1で破る。

奈良飛雄馬は父の勧めで野球を始め、他の競技も経験した上で本気で野球を選んだ。

帝京の星奈良飛雄馬が13年ぶりの夏の甲子園出場を果たす。

<高校野球東東京大会:帝京2-1城東>◇17日◇4回戦◇神宮球場

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 野球漫画「巨人の星」の主人公、星飛雄馬が由来の帝京・奈良飛雄馬内野手(3年)の決勝打で、城東との接戦を制した。

 1-1の7回2死一、二塁。前打席の好機で凡退し「もう1回チャンスは来る。切り替えて次の打席にかけよう」と前を向くとすぐさまやり返すチャンスが訪れた。ロースコアゲーム。応援席から「お前が打たなきゃ誰が打つ!」の後押しを受け、カウント3-1から強振。「多分、1点取ったら決まるだろうなって。つなぐよりも、もう自分が決めよう」と、三遊間を抜く強い打球で勝ち越した。

 高校まで野球をしていた父の勧めで小学生から野球を始めた。「巨人の星」では父一徹がちゃぶ台をひっくり返すなど、野球一筋のスパルタ指導。奈良家は少し違った。バスケットボール、水泳、サッカー…。他の競技と触れ合う機会を与えてくれた上で「結局一番長く続けられたのが野球。やるからには本気で」と、自らの意思で野球を選んだ。

 昨夏は5回戦で岩倉に敗れた。2年時もスタメン出場していた奈良は「1球の重さが春とは全く違う。なんかもう別の競技やってるくらい」。夏の怖さは知っている。184センチ、104キロと豪快な見た目に反して、落ち着いた口調でそう話す。「帝京の星」が、13年ぶり夏の甲子園出場を導く。【佐瀬百合子】