ウルブスの韓国代表FWファン・ヒチャンに対する人種差別発言が問題に。対戦クラブは「侮辱的な発言は一切していない」と主張

AI要約

ウルバーハンプトン・ワンダラーズ(ウルブス)の韓国代表FWファン・ヒチャンが人種差別を受けたことでUEFAとFIGCに異議申し立ての意向を示す

コモとの親善試合中に人種差別的な発言があり、ウルブスのポルトガル人FWダニエル・ポデンセが反応し、退場になる

コモは発言はあったが人種差別とは考えず、UEFAは調査できないとしつつも人種差別排除に全力を注ぐと表明

ウルブスの韓国代表FWファン・ヒチャンに対する人種差別発言が問題に。対戦クラブは「侮辱的な発言は一切していない」と主張

 ウルバーハンプトン・ワンダラーズ(ウルブス)は、韓国代表FWファン・ヒチャンがセリエAのコモとの親善試合中に人種差別を受けたとして、欧州サッカー連盟(UEFA)とイタリアサッカー連盟(FIGC)に正式な異議を申し立てる意向であることがわかった。イギリスメディア『BBC』が、現地時間16日に報じている。

 問題が起こったのは、15日にスペインのマルベーリャで行われたプレシーズンマッチの後半の半ば。コモの選手が、ファン・ヒチャンに対して名前にまつわる、人種差別的な発言をした模様。それを聞いたウルブスのポルトガル人FWダニエル・ポデンセがコモの選手に殴りかかる事態に発展し、退場になったようだ。

 同メディアによれば、「ウルブスのガリー・オニール監督は、ファン・ヒチャンに試合を放棄するかどうか尋ねたが、ヒチャンはこの提案を断った」と報じ、試合後にオニール監督は、「そのようなことが起こったこと、それについて話す必要があること、試合に影響を与えたことは、本当に失望している。理想とは程遠く、このようなことはあってはならないと語った」と、伝えている。

 コモは声明で、韓国代表FWに向かって発言があった事実は認めているものの、その内容が人種差別とは考えておらず、「ウルブスの一部の選手の反応が、事態を大げさにしている」と述べ、「我々のクラブとしては、選手が侮辱的な発言をしたとは考えていない」と表明している。報道によれば、UEFAの広報担当者は、「UEFA主催の試合ではなかったため、この事件を調査することができない」という姿勢を示したうえで、「人種差別、あらゆる差別、不寛容をサッカーから排除するための闘いは、我々の組織にとって最優先事項だ」と言明している。なお、試合は、1-0でウルブスが勝利を収めた。