【中京記念展望】実績上位エルトンバローズは59キロのトップハンデ エピファニー、ニホンピロキーフら〝小倉巧者〟が一発狙う

AI要約

今年のGⅢ中京記念は小倉競馬場で行われることになり、サマーマイルシリーズの一戦として注目される。注目は重賞2勝のエルトンバローズ。他にもハンデ差やコース適性を生かした馬が続々登場する。

注目馬の一つは前走GⅢ小倉大賞典を制したエピファニー。実績豊富なニホンピロキーフやコース重視のエスコーラも狙い目だ。

さらに先行力を武器にするセルバーグや逃げ脚のセオなども注目される一戦となりそうだ。

【中京記念展望】実績上位エルトンバローズは59キロのトップハンデ エピファニー、ニホンピロキーフら〝小倉巧者〟が一発狙う

[GⅢ中京記念=2024年7月21日(日曜)3歳上、小倉競馬場・芝1800メートル]

 近年の中京記念は各競馬場の改修などによる開催日程変更に伴い、阪神→小倉→小倉→中京と開催場が変遷。昨年は4年ぶりに中京施行となったが、今年は再び「小倉」で行われる「中京」記念に。小倉施行だった2021、22年と同様に、1800メートルの重賞ながらサマーマイルシリーズに組み込まれるといういびつな形だが…。小倉開催を狙ったようなコース巧者も顔を揃えており、ハンデ戦という要素を加味すると馬券的には興味深い一戦となりそうだ。

 実績最上位は重賞2勝のエルトンバローズ(59キロ=牡4・杉山晴)だ。3歳時にGⅢラジオNIKKEI賞→GⅡ毎日王冠を連勝。その後は勝ち星から遠ざかっているものの、マイルCS4着、安田記念でも8着とはいえ0秒6差とGⅠの舞台でも一線級と堂々と渡り合ってきた。小回りに対応できる機動力は大きな武器であり、あとはトップハンデをクリアできるかどうかだけだろう。

 このエルトンにハンデ差、コース適性を生かして他馬がどこまで対抗できるか。まずは2月のGⅢ小倉大賞典を制しているエピファニー(58キロ=牡5・宮田)。大阪杯ではGⅠの壁にはね返される結果となったが、出遅れも多少響いたようだ。折り合い面はカギになるも手の内に入れている杉原とのコンビで重賞2勝目を狙う。

 コース実績なら小倉3戦3勝のニホンピロキーフ(56・5キロ=牡4・大橋)。小倉コース以外でもGⅡマイラーズCでソウルラッシュ、セリフォスといったGⅠ級に続く3着と地力強化も著しい。鞍上・田口にとってもJRA重賞初制覇の大チャンスだ。

 当舞台3戦3勝のエスコーラ(56キロ=牡6・中内田)も負けてはいない。かつては完璧なパフォーマンスで4連勝を決めており、長休明け4戦目で完全復活を目指す。ほかにも小倉では5着以下なしのアナゴサン(56キロ=牡6・牧田)、小回り小倉でも堅実な差し脚が光るタガノパッション(53キロ=牝6・武幸)、小倉大賞典でエピファニーの2着としているロングラン(57キロ=セン6・和田勇)といったキャリア豊富なコース巧者もスタンバイ。

 他方、アルナシーム(57キロ=牡5・橋口)はソツのない競馬運びがセールスポイントで、手綱を取るベテラン・横山典の手腕も不気味だ。また、けれん味のない逃げ脚でレースの主導権を握るセルバーグ(57キロ=牡5・鈴木孝)や、ここにきて充実ムードのセオ(57キロ=牡4・上村)の先行力も当舞台で存分に生きそうだ。