「勝ちより、野球の醍醐味伝えたい」 松山南・亀井監督に育成功労賞

AI要約

愛媛県の松山南の亀井昭三監督が、高校野球の育成と発展に尽くした指導者として表彰される。

亀井監督は野球の醍醐味を生徒に伝えることを重視し、選手たちと真剣に向き合ってきた。

自己ベストのマラソン記録は2時間48分で、甲子園出場の夢を持ち続けている。

高校時代を含む30年以上の指導経験を通じて、亀井監督はコツコツと努力する姿勢を貫いてきた。

甲子園出場を目指す選手たちにやる気や情熱を引き出すことに力を入れている。

一緒に汗を流すことをモットーに、選手たちとのつながりを大切にしている。

亀井監督は野球の魅力について、誰もがヒーローになれるチャンスや一体感を強調し、甲子園への挑戦意欲を持ち続けている。

毎年マスターズ甲子園に参加し、監督としても選手としても甲子園への夢を追い続ける姿勢が伺える。

「勝ちより、野球の醍醐味伝えたい」 松山南・亀井監督に育成功労賞

 高校野球の育成と発展に尽くした指導者を日本高校野球連盟と朝日新聞社が表彰する「育成功労賞」に、愛媛県内からは松山南の亀井昭三監督(61)が選ばれた。「長い間コツコツとやってきただけ」と話す。

 1―1の九回裏、味方の中堅手の頭上を打球が越え、勝負が決した。

 松山南のエースだった3年の夏、3回戦で松山商にサヨナラ負けした。日程などを考慮され、この試合は左翼手で出場。高校最後の試合で、マウンドに立てなかった。

 「甲子園を目標に頑張っていた。やり切った感がなかった」。指導者をめざしたのはこの後だ。

 体育教員となり、初任校は今治西。強豪野球部の顧問を務めた。当時の部員には、今治北の重沢和史監督や松山商の大野康哉監督がいる。

 選手たちの能力は、高校時代の自分と大きな差はなかった。「甲子園に行きたいという本気度が全然違う」。やる気を引き出す大切さを学んだ。

■「やるからには甲子園」

 モットーは「一緒に汗を流す」。持久走や打撃投手では、選手たちと本気で勝負してきた。

 出向で学校現場を離れた40代半ばを除き、松山南、東温、北条、伊予農で、野球の指導を30年以上してきた。

 「試合に勝ちたいより、野球の醍醐(だいご)味を生徒に伝えたい気持ちが強くなってきた」

 野球の魅力とは。「誰でもヒーローになれるチャンスがある。ピンチを我慢してしのいだときの一体感」と話す。

 趣味はマラソン。自己ベストは、土日が休みだった出向中に記録した2時間48分だ。

 元高校球児たちが戦う「マスターズ甲子園」に、毎年参加している。

 選手としても監督としても、甲子園の出場経験はない。「やるからには甲子園。やめるまで目標」(中川壮)