プロ2年目・前田光史朗が自己ベストタイ2位 飛距離10ヤードアップの秘密は?

AI要約

ツアー2年目の前田光史朗が7バーディ・1ボギーで「65」の好スコアをマークし、トータル16アンダーで2位タイに入る。

前田はパッティングで流れをつかみ、大会で結果を残す。

筋力トレーニングを取り入れ、飛距離を伸ばし成績向上に繋げる前田の成長が見られる。

プロ2年目・前田光史朗が自己ベストタイ2位 飛距離10ヤードアップの秘密は?

<長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップ 最終日◇14日◇ザ・ノースカントリーゴルフクラブ(北海道)◇7096ヤード・パー71>

ツアー2年目の前田光史朗が7バーディ・1ボギーで「65」の好スコアをマーク。トータル16アンダーで今季最高の2位タイに入った。「グリーンが4日間で一番硬くて、風も読む事が難しい一日でした。結果的にはスコアを伸ばせたので、100点に近いゴルフが出来ました」。大満足の一日となった。

12位タイから最終日をスタート。1、3番はバーディチャンスを決めきれなかったが、4番から4連続バーディを奪取してリーダーボードを駆け上がった。「4番で3メートルぐらいのバーディパットが決まってくれた。今週はそのぐらいの距離が入らない事が多かったけど、4連続は3メートルから5メートルぐらいのパットが全部入ってくれた」。パッティングで流れをつかんだ。

後半最初の10番パー4でボギーを喫したが、焦りはなかった。15番で8メートルのロングパットを沈めると、上がり2ホールは連続バーディフィニッシュ。去年はトータル3オーバー・126位タイで予選落ちをしたこの大会で結果を残した。

初日に取材した際は「去年のこの大会と比べたら、キャリーで10から15ヤードぐらい飛距離が伸びた。去年とは全然違う攻め方ができて景色が変わった」と話していた前田。新たな武器、タイトリストのドライバー『GT3』の効果が大きいが、“筋力アップ”を要因のひとつとして挙げる。

昨季のドライビングディスタンス(平均飛距離)は278.78ヤードでツアー80位。それに伴い、パーオン率は64.176%で70位と、飛距離が課題になっていることは明確だった。元々は筋力トレーニングが大嫌いという前田だが、今週コンビを組んだ岡本史郎キャディから昨年末に「もっと飛距離を伸ばせ!」という指令を受けた。そこから“大嫌い”な筋トレに取り組むことを決意した。

今オフから専門のパーソナルトレーナーをつけ、ツアー中は週に2~3日、試合がない時は週に4日ほど下半身を中心にトレーニング。この試合終了時点のドライビングディスタンスは、286.47ヤードの52位と結果に表れている。

「今年、一緒に回らせてもらってる選手や過去に同じ組になった選手とかにも、『全然飛距離が違うね』って、驚かれています」。トレーニングの効果をかみしめている。

昨年9月、同じ北海道で行われた「ANAオープン」に続く2位タイ。目指すものはただ一つだ。「今週2日目はイーブンパーでしたが、3日目、最終日に取り返したのは自信になる。後半戦は優勝に向けて頑張りたいです」。北の大地でつかんだ自信を糧に、初Vを目指す。(文・神吉孝昌)