北の大地で嘉数光倫が65のスタートダッシュ メンタルをアゲアゲにするのはクイーン!?
男子ゴルフツアーで嘉数光倫が首位に立つ
北海道での良い成績が相性の良さを示唆
メンタルトレーニングや音楽を活用する嘉数のスイングの良さ
◇男子ゴルフツアー 長嶋茂雄招待セガサミー・カップ第1日(2024年7月11日 北海道 ザ・ノースカントリーGC 7178ヤード、パー72)
嘉数光倫(34=エナジック)が7バーディー、ノーボギーの65で回り、ホールアウトした時点で首位に立った。
「今日はショットが良かったです。手応えのあるショットが1メートル前後につくことが多くて。何かを変えたわけでもなく、北海道に入って練習を始めたら良い感じになった」
北の大地は験(げん)の良い場所だ。13年にプロテストに合格したコースが苫小牧市のエミナGC東Cで、その翌週に優勝したのが同じ苫小牧市の北海道ブルックスCCで行われた北海道オープン、その権利で同年のANAオープンに出場し、予選通過を果たして56位に入っている。
「北海道はめちゃくちゃ相性が良いんです」
ただ、北海道で良い結果が出る理由は、本人も明確には説明できないという。
「感覚レベルなんですけど、洋芝のコースに来るとスイングのイメージが勝手に良くなると前から思っていました。それがなんでかは分かってない。なんとなくのレベルです。ただ、本州の芝と違ってクラブがすっと抜ける。それが気持ち良いですね」と笑う。
理由が分からなくても、相性の良さを前向きに受け止めるプラス思考が好スコアにつながっているのは確か。
「それは必要なメンタルスキルですよね」と胸を張る。
ベースになっているのがメンタルトレーニングだ。母校の東海大でスポーツ心理学の指導を行っていた高妻容一氏と5年以上前にコンタクトを取り「基本的な考え方を教えてもらった」と明かす。
その教えが「自分をコントロールするためにプラスに働いている」と振り返る。
その一つが音楽。「人間の脈拍は音楽で変わるらしいんです。アップテンポなら速くなるし、リラックスできる音楽だとゆっくりになる。だからテンションを上げたい時は、ゴルフ場に行く車の中で好きな音楽をかけます」
最近はクイーンがお気に入りだ。
「数年前に映画のボヘミアン・ラプソディを観て、音と映像で(テンションが)めちゃめちゃ上がって、それを流すと映画のシーンが頭に浮かぶ。それから、クイーンを聞く機会が増えました。レディオガガとか」
もっとも今週の“通勤手段”は「タクシーなんですよ」と車の中で好きな音楽を流せないと“オチ”をつけていた。