開幕戦、積極性が明暗分ける チャンス生かした「昨夏準優勝」の自信

AI要約

和歌山北が紀北工を相手に開幕戦を制しました。ヒット数は同数だったが、和歌山北はチャンスを活かし、比嘉投手の活躍もあり勝利を収めました。

紀北工は消極的な攻撃が目立ち、打撃の機会で追い込まれる場面が多かった。吉田投手は落ち着いたピッチングを見せ、将来性を感じさせる投手である。

朝早い試合開始について、前監督は選手の体調について言及。昨夏のメンバーが引っ張る和歌山北は、自信を持って戦っている様子だ。

開幕戦、積極性が明暗分ける チャンス生かした「昨夏準優勝」の自信

■智弁和歌山前監督 高嶋仁の目

 (11日、第106回全国高校野球選手権和歌山大会1回戦 和歌山北5―1紀北工)

 今大会の開幕戦。ヒットの数は同じでしたが、チャンスを生かした和歌山北に対し、紀北工はあと一本が出ませんでした。走者のいない場面ではしっかりと打てていたのに、得点機になると追い込まれてから、アウトコースを引っ張ろうとして打ち取られるなど、消極的な攻撃に思えました。

 完投した和歌山北の比嘉凰稀投手(3年)はコントロールもよく、緩急をつけた見事な投球。打っても3安打の大活躍でした。開幕戦を勝利し、決勝までいった昨夏のチームからメンバーは大きく替わっていますが、この日は自信を持って試合を進めていたと思います。昨夏の準決勝に先発した比嘉投手ら準優勝メンバーがしっかりチームを引っ張っているのでしょう。

 紀北工の2番手で登板した吉田蓮樹投手(2年)は最初は高めにボールが浮いていましたが、中盤以降落ち着いて丁寧に変化球を投げていました。楽しみな投手です。

 第1試合は朝早いため、なかなか体が動かないケースが多く、私が監督時代は午前4時に起床させ、準備を進めていました。この日は雨のため、午後からの試合になったので、両チームとも十分に動けていました。開会式直後の開幕戦は、体力的にもなかなかしんどいものですが、今大会は開会式と試合は別の日で、通常の第1試合として臨めます。ぜひ、今後もこの形式を続けてほしいと思います。(智弁和歌山・前監督)