カブス・今永昇太が球宴リハ完了 147発打線を相手に6回無失点で8勝目

AI要約

カブスの今永昇太投手がオリオールズ戦で6回6安打無失点の好投で8勝目を挙げ、オールスター戦に向けて準備完了。

今永は30球団最多本塁打を誇る相手打線を封じ、4試合ぶりの白星を挙げた。

今永はデビューからの9先発で史上最も良い防御率0・84を記録し、オールスター戦に出場予定。

カブス・今永昇太が球宴リハ完了 147発打線を相手に6回無失点で8勝目

【ボルティモア(米メリーランド州)10日(日本時間11日)=山田結軌】米大リーグ、カブスの今永昇太投手(30)がオリオールズ戦に先発し、6回6安打無失点で6三振を奪い、6月15日以来となる8勝目(2敗)を挙げた。30球団最多本塁打を誇る相手打線を封じ、メジャー1年目で選出されたオールスター戦(16日=同17日、アーリントン)に向けて準備完了だ。

気温33度、湿度80%。汗をぬぐいながら、マウンドに仁王立ちした。中6日で登板したカブスの今永は、オールスター戦前最後の登板で6回無失点の好投。30球団最多147本塁打を誇るオリオールズ打線に決定打を許さず、8勝目を挙げた。

「無失点で3点差の方が勝つチャンスが多く残るので、その状態でバトンタッチできたのが良かった」

6月15日のカージナルス戦以来、4試合ぶりの白星に安堵の笑みが広がる。一回、四球と安打で1死一、二塁のピンチを迎えながら、23本塁打の4番サンタンダーを高めのスプリットで、15本塁打の5番ウェストバーグを151キロの高め直球で連続の空振り三振。「意図したところではなく、たまたま取れた三振だった」というが、3―0の六回も1死二、三塁から連続三振を奪った。

「シーズン冒頭は自分でも運だとか、自分の力じゃないとか思っていたけど、驚きもあった前半戦の数字を、後半戦はしっかりと証明していく作業をやりたい」

DeNAから出来高込みの4年総額5300万ドル(約85億6500万円=為替レートは入団合意時)で入団し、デビューからの9先発では史上最も良い防御率0・84を記録。3、4月には月間最優秀新人に選ばれた。前半戦は負傷者リスト入りせず17試合に先発登板し、防御率2・97をマークした。

16日(日本時間17日)に行われるオールスター戦に出場する。この日から中5日空くため登板間隔は十分だ。「僕の原動力は自分を支えてくれる人に恩返しすること。いい結果を残したい」。ア・リーグ東地区首位を走るオ軍打線を封じ、〝球宴リハーサル〟は完了。登板すれば日本投手として2021年の大谷(当時エンゼルス)以来。世界一を達成した昨春のWBC以来となる大谷との共闘に注目が集まる。

カブスは借金5でナ・リーグ中地区最下位に沈むが、今永が球宴で快投すれば後半戦へ弾みがつく。「僕が登板した日は絶対にチームを勝ちに導く気持ちでいる。目の前の1勝を積み重ねることが大事」。サムライ左腕の目に強い光が宿った。