阪神の新星・野口、反撃の一打 連勝立役者に ヤクルトに白星

AI要約

阪神は4連勝中でプロ2年目の野口恭佑が勝負強さを発揮し、2打点を挙げた。

野口は得点圏で2度のチャンスを生かし、直球に強さを見せたが、変化球への対応は課題とした。

野口は長崎出身で適時打を放った際も控えめな態度を示し、まだまだ成長途中の若手選手である。

阪神の新星・野口、反撃の一打 連勝立役者に ヤクルトに白星

 ◇○阪神4―1ヤクルト●(10日・甲子園)

 好機で1本が出ず得点力不足に苦しみ続ける阪神で、プロ2年目の23歳・野口恭佑が2打点と勝負強さを発揮し、4連勝の立役者となった。

 6番・右翼で初先発し、3度回ってきた得点圏のチャンスのうち2度を生かした。四回2死二塁、追い込まれていたが、5球目の外角スライダーにバットを止め、次の甘い直球を中前へはじき返して同点の適時打とした。六回1死一、三塁の場面でも内よりの直球を強く振ったことで、詰まりながらも三遊間深くにゴロが飛び、併殺を逃れ1点を加えた。

 バットを強く振れて直球に強い。変化球にはまだ対応できていないという面はあるが、しっかりと持ち味を出した。

 伏線があった。二回無死二塁で回って来た第1打席でスライダーにくるくるバットが空を切った。直球を見せ球にされ、外角スライダーで空振り三振に倒れたが、「同じことを繰り返さない。(打つ)ポイントを(捕手よりに)下げて強く振る」とボールをよく見て強く振り抜く意識で結果に結び付けた。

 長崎・創成館高から九産大を経て2023年に育成ドラフト1位で阪神に入団した。23年オフに支配下登録され、背番号は97。今季はチームが打撃不振に陥る中、6月28日に起爆剤として期待されて1軍に昇格した。7月7日にプロ初安打を放つなど2試合連続サヨナラ勝ちに貢献した。この日、適時打の際には一塁でベンチへ向けて遠慮気味に拳を突き上げた。「他の人が打ったらめっちゃ喜びますけど、(自分が打った時は)調子乗りすぎたら駄目かなと思って」と、まだまだ初々しい。【荻野公一】