合言葉どおり、みんなのために放ったヒット 熊本学園大付・井上主将

AI要約

秀岳館が熊本学園大付との試合で4-1で勝利し、井上晋作主将が9回裏に打席に立ち、チームに唯一の得点をもたらす活躍を見せた。

井上主将は仲間の思いを胸に初球の直球を振り抜き、適時打を放つ。彼らの合言葉は「誰かのために」で、最後の打席でみんなのためにヒットを決めた。

合言葉どおり、みんなのために放ったヒット 熊本学園大付・井上主将

(10日、第106回全国高校野球選手権熊本大会、秀岳館4―1熊本学園大付)

 絶対に仲間がまわしてくれる。4点を追う九回裏、熊本学園大付の井上晋作主将(3年)はそう信じて、打席に立つ心の準備をした。

 2死から安打と四球で一、二塁となり1番打者の井上主将がバッターボックスへ。「ここまでのすべてを出し切って来い」。仲間の声に送られた。バットを顔の前で垂直に立てると、大きく一つ息を吸った。みんなの思いがつないでくれた打席の重みをかみしめた。

 「思い切っていこう」。初球の直球を振り抜いた。打球は左翼線際に落ちる適時打に。チームに唯一の得点をもたらした。「誰かのために」が井上主将たちの合言葉だった。最後の打席で、みんなのためのヒットを放った。(吉田啓)