期待ハズレ…。Jリーグ前半戦“ガッカリ”助っ人6人。2024シーズン、大苦戦する外国籍選手たち

AI要約

オラ・ソルバッケンは浦和レッズでの活躍が期待されたが、怪我やレンタル期間満了でチームへの貢献が限定された。

ギリェルメ・パレジは鹿島アントラーズでのデビュー後、中盤戦ではなかなか出場機会が得られておらず、期待外れの活躍となっている。

2人の外国人選手は前半戦では思ったようなインパクトを残せず、後半戦での奮起が期待される。

期待ハズレ…。Jリーグ前半戦“ガッカリ”助っ人6人。2024シーズン、大苦戦する外国籍選手たち

 2024シーズンの明治安田J1リーグは折り返し地点を過ぎた。首位を走る町田ゼルビアのFWオ・セフンなど、今季も外国人選手たちが印象的な活躍を残している。しかしながら、中には高い期待に応えられず、チームに貢献できていない外国人選手も存在する。今回は、今季のJ1リーグ前半戦でインパクトを残せなかった助っ人外国人選手たちを紹介する。(情報は7月4日時点の『transfermarkt』参照)

FW:オラ・ソルバッケン(ノルウェー代表)

生年月日:1998年9月7日(25歳)

所属クラブ:浦和レッズ

リーグ前半戦成績:3試合0ゴール1アシスト

 オラ・ソルバッケンの浦和レッズ加入は、今季開幕前に大きな話題となった出来事の1つだ。何しろ、イタリアの名門ローマに所属する選手がレンタル移籍でJリーグにやってくるのだから注目されて当然である。ワールドクラスのプレーを多くの人が期待していたはずだ。

 しかし、蓋を開けてみれば前半戦19試合のうちソルバッケンが出場した試合はわずか3試合。負傷の影響もあってベンチメンバーに入れない試合が続き、ピッチに姿を現すのに5月中旬まで時間を要した。

 それでも、ピッチに立てばワールドクラスの才能の片鱗を見せている。姿勢の良いドリブルで対峙した選手を翻弄し、決定機を作り出すプレーが何度かあった。ソルバッケンの華麗なテクニックに心を躍らせた浦和サポーターも少なくなかっただろう。

 しかし、ようやくそのプレーが見れたと思っていたのも束の間、クラブは7月1日にソルバッケンのレンタル期間が終了し、保有元のローマにレンタルバックすることを発表した。これにより浦和での出場記録は公式戦6試合1アシストでストップとなる。その実力は疑いようがないが、輝いたのはほんの数試合。期待値が高かっただけにガッカリ感が否めない幕切れだ。

MF:ギリェルメ・パレジ(ブラジル)

生年月日:1995年9月18日(28歳)

所属クラブ:鹿島アントラーズ

リーグ前半戦成績:9試合0ゴール0アシスト

 今季より新たにJリーガーの一員となったギリェルメ・パレジは、ここまで自身の魅力を表現できていない。

 現在28歳のパレジは、2020年にタジェレス(アルゼンチン)へ完全移籍を果たした。昨季はそのタジェレスからレンタル移籍で加入したヴィラ・ノヴァ(ブラジル)で過ごし、チームの主力としてリーグ戦34試合に出場。高い決定力を発揮し、6ゴール6アシストをマークしている。

 ブラジルとアルゼンチンを中心にプロキャリアを歩んできたパレジだが、驚くことに今季から日本に活躍の場を移すことを決断。タジェレスからのレンタル移籍で鹿島アントラーズに加入することになった。

 このブラジル人MFは、左右どちらでもプレーできる右利きのサイドアタッカーだ。中央でCFとしてプレーすることも可能であり、母国メディアの中にはパレジを「ストライカー」と表現するところもあるほど。ブラジル時代には試合中に味方選手の動きに合わせて、ワイドに張るウィンガーと裏抜けを狙うFWのような振る舞いを使い分けるなど、器用な立ち回りを見せていた。

 しかしながら、鹿島ではまだその能力を存分に発揮できているとは言い難い。今季は、開幕戦の名古屋グランパス戦(3-0)で試合終盤に起用されJリーグデビューを達成。その後も途中出場を中心にピッチに立ち続けていたが、第10節以降のリーグ戦ではベンチ外となっている。

 YBCルヴァンカップや天皇杯ではチャンスを得ているが、この稼働率の低さではパレジを「助っ人」とは呼べないだろう。経験豊富なブラジル人MFは後半戦でどれだけ出場数を伸ばせるだろうか。