欧州制覇へ向けて「決定力不足」の解消は必須か　オランダ、8強進出も明確な課題が

AI要約

EURO2024のラウンド16、ルーマニアとオランダの対戦が行われた。

オランダが3-0で圧勝し、ベスト8に進出した。

コーディ・ガクポやドニエル・マレンが活躍し、オランダの勝利を支えた。

決勝トーナメント・ラウンド16

ルーマニア 0-3 オランダ

2日、EURO2024のラウンド16も最終日を迎えた。ベスト8進出へ向けて、まず相見えたのが、グループEを首位通過したルーマニア代表とグループDを3位通過したオランダ代表だ。

この2チームの過去の対戦成績は、オランダが10勝3分1敗と大きく勝ち越している。ゴールを許した数も、わずかに3失点だ。ただ、これまでのラウンド16の試合を見てもわかる通り、最後まで何が起こるかわからないのが一発勝負のノックアウトステージである。ルーマニアのDFニクショル・バンクが累積警告によって出場停止だが、それ以外は両チームともにほぼベストなメンバーがスタメンに名を連ねている。

オランダボールでキックオフされた試合は、両チームともに立ち上がりから激しいプレスをかけることで、一進一退の攻防が繰り広げられる。15分までにオランダはシャビ・シモンズが、ルーマニアはデニス・マンがミドルシュートでゴールをこじ開けにいくが、ネットを揺らすことはできない。

そんな中、20分に試合が動いた。均衡を破ったのは、グループステージでも好調だったオランダのFWコーディ・ガクポだ。左サイドの高い位置でボールを受けたガクポは、カットインしてペナルティエリア内へ侵入すると、思い切って右足を振り抜く。GKのニアサイドに強烈なシュートを突き刺したのだ。

良い時間帯に先制したことで、勢いに乗ったオランダがその後は試合を優位に進める。CKやサイド攻撃などからチャンスを作るものの、追加点を奪うには至らず。オランダが1点リードしてハーフタイムを迎えている。

後半に入ると、後が無いルーマニアが積極的に仕掛けるも、決定機を作り出すのはオランダの選手たち。54分、右からの折り返しをニアへ走り込んだドニエル・マレンが逸らし、最後はメンフィス・デパイが押し込もうとする。しかし、シュートはミートしきれず、ルーマニア守備陣に阻まれた。

そして58分にも、右CKからのクロスをフィルジル・ファン・ダイクが頭で合わせたが、これもポストをかすめてしまい、追加点を奪うことはできない。さらに63分、CKの流れからガクポがこの日2度目のネットを揺らすが、VARのチェックによってオフサイドの判定となり、ゴールは認められなかった。

一方、なかなか反撃のキッカケを掴めないルーマニアは、72分に3枚替えを敢行。流れを変えにかかるが、オランダペースのまま時間が過ぎていく。

決定力不足が露呈し、なかなかゴールを奪えない時間が続いたオランダだが、83分、ついに追撃に成功する。左サイドの深い位置でガクポが粘り強くボールをキープし、ポケットに侵入。ゴール前へ折り返すと、途中出場のドニエル・マレンが合わせた。オランダがリードを2点に広げ、勝利を大きく手繰り寄せたのだ。

その後、後半アディショナルタイムの93分に、カウンターからマレンがこの日2点目となるダメ押し弾を沈め勝負あり。オランダが3-0でルーマニアを撃破し、ベスト8へコマを進めた。ただ、オランダは欧州制覇へ向けて「決定力不足」の解消は必須かもしれない。

［スコア］

ルーマニア 0-3 オランダ

［得点者］

オランダ