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阪神・岡田彰布監督「あれは一番悪影響」現代の”トレンド”練習方法をボヤく それを聞いて、ある中日OBの話を思い出した
岡田彰布監督が現役時代と選手の違いを憂い、打つポイントについて語る。
現在の選手は引きつけて打つ練習を過剰に行っていると指摘し、遠回りしていると批判。
中日OBの話を思い出し、プロの速いボールを見切って打つためには体に覚え込ませる必要があることを紹介。
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◇記者コラム「Free Talking」
阪神の試合が雨天中止になった日のこと。岡田彰布監督(66)が打つときのポイントについて、持論を展開した。
「オレらは詰まる方がイヤやったわ…」。自身の現役時代と違い、今の阪神の選手はストレートに差し込まれてばかり。そんな寂しい状況を憂いての話だった。
「(今の選手は)引きつけて打て、引きつけて打てばっかりの練習しとったから。あれは一番悪影響。引きつけるんじゃない。自分のポイントまで持ってきて打つということと勘違いする。引きつけて、体の近いとこ、近いとこって…」
就任以来、打つポイントが体に近すぎると思った選手には、もっと前で打つようにと指導してきた。まずは速い球に差し込まれないようにすること。変化球が来たら「泳いだらええんよ」。割り切った考えを伝えてきてもなかなか改善されず、今に至っている。
そんなボヤキを聞いていて、ある中日OBの話を思い出した。主力だったその人は、遠征先で一睡もせずゲームに臨んだことがあったという。結果はまさかの3安打。寝ていないから視界はクリアではなく、ボールをじっくり見ることはできない。それでも、快音を連発できたそうだ。
その人いわく、プロの速くて切れのあるボールを手元まで引きつけて見ていては打つのに間に合わないのだとか。打者が得られる視覚の情報はリリースからの一瞬。そこから反射的に打つポイントまでバットを出さなければならない。
瞬時の判断で打てるようになるには、振り込んで体に覚え込ませるしかない。徹夜明けの3安打からの学びは「寝なくてもいい」ということではく、「やっぱりバットを振らなきゃいけない」ということだったそうだ。 (大阪駐在・生駒泰大)