WARは1位でも守れなきゃMVPにあらず? 大谷翔平への米記者の“過小評価”に広まるハレーション「接戦ですらないのに」

AI要約

米球界での大谷翔平の評価と、ハーパーとの比較が話題に

大谷の成績が優れているにも関わらず、一部の記者から過小評価を受けている状況

WARなどの指標では大谷がリーグトップであり、シーズン終盤の評価変化に期待が寄せられている

WARは1位でも守れなきゃMVPにあらず? 大谷翔平への米記者の“過小評価”に広まるハレーション「接戦ですらないのに」

 大谷翔平(ドジャース)へのシビア評価と言えよう。

 レギュラーシーズンも前半戦を消化した米球界では、現地記者たちがここまでの戦いぶりを総評する企画を展開。各リーグの前半MVP表彰にも小さくない注目が集まったのだが、ナショナル・リーグのそれにおいて目立ったのは、フィリーズの主砲ブライス・ハーパーを推す声だった。

 たしかに今季のハーパーは、好成績を収めてはいる。現地時間6月28日に左太もも裏を痛めた影響で10日間の負傷者リストに入ったが、主な打撃スタッツでは打率.303、20本塁打、58打点、OPS.981と上位5傑に入っている。

 名物記者たちも31歳となって意気軒高なハーパーを評価する。全国紙『USA Today』のボブ・ナイチンゲール記者は「何より彼は一塁手として素晴らしいプレーを見せている。球界のどんな選手よりもチームにとって重要な存在」と強調。ニューヨークの日刊紙『New York Post』のジョエル・シャーマン記者も「ハーパーは一塁手としてプレーしながら20本塁打、OPS.981(大谷に次いでリーグ2位)を記録」と論じている。

 もっとも、記者たちも認めるように、ほとんどの成績で大谷はハーパーよりも上を行っている。

 主な打撃スタッツでは、打率(.316)と本塁打(26本)の2部門でリーグトップに君臨。打点(62)もトップと6差で、三冠王も可能性を大いに残している。また、近年のMVP投票において最重要視されている指標「bWAR」(打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表す数値)でも二刀流スターはリーグトップの4.7を記録。フィリーズの主砲を1.0も凌駕する。

 そうした結果をふまえ、一部の米記者たちの大谷に対する“過小評価”にはハレーションも広まっている。ドジャース専門のポッドキャスト番組『The Incline: Dodgers Podcast』でホストを務めているケビン・クレイン氏は「二人の争いは接戦ですらないのに」と強調し、両者の打撃スタッツの差を訴えている。

 メジャーリーグにおいてフルタイムの指名打者選手がMVPを受賞した過去はない。実際、WARも指名打者選手は一律にマイナス評価を下される。そうした歴史的な背景を考えても、「打者専任」となっている大谷が栄冠に輝くのは難しいようにも思える。

 ただ、現時点で大谷のWARは、守備に就いているライバルを凌駕している。この驚異的な状態がシーズン終盤まで続けば、シビアな現地記者たちの評価にも変化が起きるかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]