U-16代表の指揮官も熱視線。駒澤大高の9大会ぶりインハイ出場に貢献した2年生ストライカー岩井優太とは何者か

AI要約

岩井優太は駒澤大高のFWとして活躍し、チームをインターハイに導いた。彼の柔らかいボールタッチやゴール前での嗅覚、賢さが注目を集めている。若干18歳の若さながら、無限の成長ポテンシャルを秘めている。

東京都予選準決勝での活躍やチームへの貢献が光る岩井。圧倒的なプレースタイルや得点力で、駒澤大高を9大会ぶりのインターハイ出場に導いた。

過去に北九州から東京に転居し、サッカーの道を選んだ岩井。地元の強豪校でプレーした経験や決断から、今や駒澤大高のエースとして活躍している。

U-16代表の指揮官も熱視線。駒澤大高の9大会ぶりインハイ出場に貢献した2年生ストライカー岩井優太とは何者か

 ボールタッチが柔らかく、ゴール前の嗅覚も鋭い。亀田雄人監督が「彼はスマートにできるタイプ」と評するように賢さもある。まだまだ荒削りでフィジカルやメンタリティに課題は見えるが、伸びしろは無限大だ。

 6月15日、インターハイの東京都予選の準決勝が行なわれ、駒澤大高が國學院久我山に1-0で勝利して、9大会ぶり2度目の出場を決めた。

 激闘を制し、歓喜の瞬間を迎えた駒澤大高で存在感を示した選手がいる。背番号9を背負うFW岩井優太(2年)だ。

 3-4-2-1の最前線に入ったストライカーはボールをうまく収めつつ、積極的にゴールを狙って相手の脅威となった。22分にはFW内田龍伊(3年)のラストパスをペナルティエリア内左で受けると、相手DFを外して右足を振り抜く。股を抜いたシュートは相手GKに阻まれたが、冷静かつアイデアに富んだフィニッシュだった。

 

 後半は途中からシャドーに回り、代わって最前線に入ったFW岸本空(3年)をサポートしながら、アグレッシブなプレーで攻撃陣を牽引。0-0で迎えた最終盤の77分にはMF矢島礼偉(3年)のFKにファーサイドで反応し、頭で中央に折り返す。岸本の決勝点をアシストし、チームに夏の全国行きをもたらした。

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 岩井は小学校5年生の時に親の仕事の関係で北九州に移り住み、中学では県内の強豪校として知られていた思永中のサッカー部に所属。FWのレギュラーとしてプレーし、1年次には第34回九州中学校U-14サッカー大会に出場する。

 その後は2年次に福岡県選抜に選出されるなど、右肩上がりで成長を続けた。だが、3年生に進級したタイミングで、元々住んでいた東京に再び移住。「東京のサッカー事情に詳しくなかった」という理由で、通っていた港区立港南中のサッカー部でプレーを続けた。

 ただ、決してレベルが高いわけではなく、同学年の仲間は5、6人しかいない環境でチームも最後の夏は地区予選で早々に敗退。アピールする機会に恵まれず、そのなかで文武両道を目ざして駒澤大高への進学を決めた。