【天皇杯】堂々のジャイキリ「5部」地域リーグのJAPANサッカーカレッジがJ1名古屋を撃破

AI要約

新潟県代表のJAPANサッカーカレッジ(JSC)がJ1名古屋グランパスを1-0で破り、3回戦進出を果たした。

上元直樹の得点で先制し、JSCは堅守を見せて名古屋の攻撃をしのぎ、快勝した。

「5部」のJSCがJ1を破り、実力を示すとともに、プロ入りを目指す選手たちの意欲が感じられる。

【天皇杯】堂々のジャイキリ「5部」地域リーグのJAPANサッカーカレッジがJ1名古屋を撃破

 新潟県代表で北信越リーグ1部のJAPANサッカーカレッジ(JSC)が゛ジャイアントキリング゛を起こした。J1名古屋グランパスを1-0で破り、3回戦に進出した。後半6分、FW上元直樹(24)がセットプレーの流れから押し込んで先制すると、その後は名古屋の攻撃をしのいだ。

 歓喜の瞬間、JSCのイレブンがピッチ上で大きくガッツポーズをした。後半の追加時間は6分だったが、相手の負傷治療もあり、試合終了の笛が鳴った時に時計は100分を超えていた。ただ、全身を覆った疲労感は番狂わせの快感がぬぐい去った。

 後半6分、右コーナーキックからのこぼれ球をしぶとくつなぎ、最後は上元が右からのクロスにファーであわせてボレーを決めた。上元の得点後、名古屋に何度もゴール前に迫られた。それでもヘディングで競り合い、球際で負けずに耐え抜いた。ボールを奪った時はカウンターで一気にゴール前に持ち込んだ。隙あらばもう1点という姿勢を持ち続けたことで、格上相手にも完全に試合を支配されることはなかった。

 9大会ぶり12度目の出場の天皇杯。県予選決勝で新潟医療福祉大を2-1で下してからチームは勢いに乗っていた。天皇杯1回戦はアルテリーヴォ和歌山に2-1で競り勝ち自信をつけていた。

 JSCはJ1アルビレックス新潟の下部組織で、日本唯一のサッカー総合専門学校。プロ入りを目指す選手と、元J3・FC今治のMF大野秀和(23)、元J2藤枝MYFCのFW渡辺亮太(33=)らプロ経験者が入り交じる。「誰か1人でもプロの目に留まって羽ばたいて欲しい」。金子俊也監督(38)が言うようにステップアップを狙う意欲がチームにはみなぎっている。

 実質「5部」の地域リーグのJSCがJ1に勝っての3回戦進出。勢いだけでなく、実力が備わっていることを証明した。快進撃を続ける手応えも得た。

 ◆JAPANサッカーカレッジ JリーグクラブやWEリーグ、日本サッカー協会と強いネットワークを持つ日本で唯一のサッカー総合専門学校。JFL昇格を目指すトップチームは北信越フットボールリーグ1部に所属。高等部は男女とも全国総体、全国選手権出場経験がある。