早大、完全V王手!! プロ注目・吉納翼が2発「2本目は絶対打ってやると思っていた」/東京六大学

AI要約

早稲田大学が慶應義塾大学を大勝し、優勝に向けて勝点を挙げた。早稲田大は吉納翼外野手が2本塁打を含む活躍で8-1で勝利し、優勝に大きく近づいた。

吉納の活躍による2本塁打を含む4打点を挙げ、観客席を沸かせた。今季苦戦してきた吉納が大一番で結果を出し、チームをリードした。

コーチ陣も吉納のパフォーマンスに期待を寄せ、チーム全体の試合展開も考慮しながら次戦に臨む準備を進めている。

早大、完全V王手!! プロ注目・吉納翼が2発「2本目は絶対打ってやると思っていた」/東京六大学

東京六大学野球春季リーグ第8週第1日(1日、慶大1-8早大、神宮)1回戦が行われ、勝ち点を挙げれば優勝の早大が慶大に大勝した。あと1勝で勝ち点5の完全制覇となり、2020年秋以来47度目の頂点に立つ。早大は吉納(よしのう)翼外野手(4年)が2本塁打で4打点を挙げるなど着実に加点し、エースの伊藤樹投手(3年)が8回3安打1失点に抑えた。

3万の大観衆が見つめた六回2死二、三塁、早大の3番打者、吉納の打球がバックスクリーンに飛び込むと、ボルテージは最高潮になった。三回の左越えソロとあわせ、2本塁打、4打点の活躍だった。

「死ぬまで忘れない歓声だった。(三回の本塁打について)監督が風と言っていましたが、確かに風であるけど、ホームランはホームラン。2本目は絶対打ってやると思っていた」

愛知・東邦高2年時に選抜大会を制覇。早大でレギュラーをつかみ、中軸を担ってきたが、大学ラストイヤーの今季は打率2割台前半と苦しんできた。優勝のかかった華の早慶戦で結果を出した左打者は「平常心でやっているつもりでも、いいところを見せたいというのが多少あった。ただ、ここへきて、優勝をとりたいと(気持ちを)リセットした」と心機一転、大一番へ臨んでいた。

プロ注目の外野手について、視察した日本ハム・山本スカウトグループ長は「三回に引きつけて逆方向に打てているし、バックスクリーンへも運んだ。体に力があるので飛ばせる左バッター」と評価した。

投打の歯車ががっちりとかみ合い、2020年秋以来、7季ぶりの頂点へ、あと1勝。元ロッテ投手の小宮山悟監督は「考え通りに試合を進めることができた。吉納には何かきっかけがあれば、とこっそり期待していた」とうなずいた。

15年春以来となる全大学から勝ち点を挙げる完全優勝へ向け、指揮官は「明日(2回戦)、もちろん(左腕の)宮城で行く」と、2年生左腕の先発を予告するほど、手応えを感じていた。入学後優勝の経験のない吉納は「自分が必ずチームを日本一に導く」と力強く語った。(赤堀宏幸)