水を使わない「歯磨き」に持ち運べる「温泉」…「宇宙暮らし」のために開発された日用品がスゴかった

AI要約

民間企業による宇宙開発参加が増えており、宇宙関連市場は拡大している。将来的には宇宙旅行が可能になるかもしれない。

JAXAとミラツクによるビジネス共創プラットフォームが、暮らしとヘルスケア分野における新しい宇宙関連市場を創出している。

マウスウォッシュタブレット「Chupica(チュピカ)」と温感ボディシート「湯るまる」は、宇宙空間で使用するために開発された商品であり、限られた資源を考慮して作られている。

水を使わない「歯磨き」に持ち運べる「温泉」…「宇宙暮らし」のために開発された日用品がスゴかった

法改正や規制緩和により民間企業による宇宙開発への参加は続き、その市場規模は今後も拡大を続けていくことが予想されています。私たちが生きている間に、観光目的で宇宙に行くことが可能になる日が来るかもしれないのです。

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が企画、特定非営利活動法人ミラツクが運営する、ビジネス共創プラットフォーム「THINK SPACE LIFE」は、そんな未来を見据えつつ、暮らし・ヘルスケア分野における新たな宇宙関連市場を創出することを目指しています。

9月10日には、その成果発表と商品紹介があり、同日発売のマウスウォッシュタブレット「Chupica(チュピカ)」と温感ボディシート「湯るまる」が紹介されました。両商品とも、資源の限られた宇宙空間で使用することを念頭に置き、JTがブランディング支援に携わりながら開発された商品です。

オーラルケア用品を手掛けるTSUYOMI株式会社と共創した「Chupica(チュピカ)」は水のいらない歯磨きタブレットとなっています。タブレットを口に含み、数回噛むと、まるで歯磨き粉を水につけた歯ブラシでこすったときのような泡が口の中に広がります。そのまま歯ブラシを用いて歯を磨いても良し。歯ブラシが無いときにはその泡をそのまま吐き出すだけで口の中をリフレッシュさせることもできます。こちらは国際宇宙ステーション(ISS)搭載の生活用品として正式採用された実績があり、若田光一宇宙飛行士や古川聡宇宙飛行士も生活用品として利用していました。限られた貴重な資源で生活しなければならない宇宙空間において、宇宙飛行士たちのオーラルケアを支えていたのです。

温泉の資源化と風呂文化の資源化を目指す株式会社Le Furoと共創した「湯るまる」は拭くだけで温泉に入ったあとのようなリラックス効果が得られる、温感ボディシートです。天然温泉水と温泉鉱石から抽出した温泉成分を配合していることで、温泉を持ち運ぶような新感覚のボディシートとなっています。シートで身体を拭くことで得られる清涼感のあとで、じんわりとした温かさがやってきて、どこでも手軽にほっと一息をつくことができるようになっています。