未就学の男の子「言葉を話せず・歩けない」状態に 心臓病の手術で起きた医療事故「脳に重度の障害」 手術後「全身にけいれん発作」

AI要約

兵庫県立こども病院で心臓病の男の子に行われた手術で医療事故が発生し、脳に重度の後遺症が残ったことが判明。

手術中に心臓に入った空気が脳に影響し、後に全身にけいれん発作が起きた。

医療事故の原因は手順の不備であり、病院は再発防止のための取り組みを行うことを発表。

未就学の男の子「言葉を話せず・歩けない」状態に 心臓病の手術で起きた医療事故「脳に重度の障害」 手術後「全身にけいれん発作」

兵庫県立こども病院で心臓病の男の子に行った手術で医療事故があり、脳に重度の後遺症が残った影響で、言葉を話せず、歩くこともできない状態になっていたことが分かった。

神戸市中央区にある県立こども病院で去年5月、先天性の心臓病を抱える未就学の男の子に「開窓フォンタン手術」という心臓を介さずに人工血管で血流を流す手術が行われた。

しかし手術の際に心臓に入り込んだ空気が男の子の脳内に入り混み、酸素が一時的に供給されない状態となって、手術後、全身にけいれん発作が起きた。

すぐに処置を行ったものの、男の子には重度の脳障害が残り、意識はあるものの手術前はできていた会話や、歩くことができず車いすでの生活を余儀なくされているということだ。

病院によるとこの手術の方法では空気が入り込むリスクがあったと説明。 その上で医療事故が起こった原因について、医療安全部の田中敏克部長は「振り返ってみれば、この手順では空気が入るということで、そこの計画が不十分であった。手術者だけでカンファレンスしていたわけではなくて、他の心臓外科医も臨床工学技士も一緒にカンファレンスしている中で、(誰も)指摘をできなかったというところが今回の原因だと思います」と話した。

こども病院は手術の手順を確認するルールを見直すなど再発防止に取り組むとしている。

(関西テレビ「newsランナー」2024年7月26日)