【速報】新種の「恐竜の化石」発見 日本初の奇跡的な保存状態 「眠る狩人」の名がつけられた肉食恐竜 走るのが得意 兵庫・丹波篠山市

AI要約

兵庫県丹波篠山市で10年以上前に見つかっていた恐竜の化石が新種であり、日本初の奇跡的な保存状態であることが発表されました。

新たな恐竜は「ヒプノヴェナトル」と命名され、トロオドン科に属し、走るのが得意な特徴を持っています。

この化石は、アマチュアの松原薫さんと大江孝治さんによって発見され、日本初の体を丸めた姿のままの恐竜化石であることから、学術名を「眠る狩人」という意味の名前につけられました。

兵庫県丹波篠山市で10年以上前に見つかっていた恐竜の化石が新種だと発表されました。

当時の姿のまま化石が発見されるのは、日本初で奇跡的な保存状態だということです。

兵庫県丹波篠山市と隣の丹波市にもまたがる地層、篠山層群は化石の宝庫といわれ、過去には丹波市で国内最大級の恐竜「丹波竜」も発掘されています。

この地層から今回新たに、『丹波篠山市立太古の生きもの館』が建っている場所の真下の地層から恐竜の化石が発見されました。

さらにその化石が新属・新種であることが分かったのです。

その名も「ヒプノヴェナトル」。

もっとも鳥に近いとされる「トロオドン科」に属する恐竜です。

「ヒプノヴェナトル」は、脚の構造が発達し、走るのが得意といわれています。

この化石は、地元の調査グループや兵庫県立「人と自然の博物館」などが2010年から2011年にかけて実施した化石の発掘調査で発見されました。

見つけたのは、趣味で化石の発掘調査をしているアマチュアの松原薫さんと大江孝治さんです。

化石を発見者した松原薫さんは25日の会見で「色々調べ回っていたんですけど、なかなか見つからないと諦めかけていたところで、草むらの中に行ってみると砂岩が転がっていました。(砂岩が)骨かな?石かな?と相談して大江さんが骨やで!と言ってくれました。手羽中か手羽先かというふうな印象をうけたのがいま思い出されます」と語りました。

化石につけられた学名は「ヒプノヴェナトル・マツバラエトオオエオルム」何とも長い名前ですが「ヒプノヴェナトル」はギリシャ語やラテン語で「眠る狩人」を意味します。

体を丸めて眠っている姿がそのまま化石になっていたことから『眠る狩人』という名づけられました。

兵庫県立「人と自然の博物館」の久保田克博さんは会見で「当時の姿、寝姿を保存したものを日本では見たことがなかったので、まず感動が一番最初にありました」と話しました。

当時の姿のままの化石が見つかるのは、まさに奇跡。日本で初めてのことだといいます。

顔を体にうずめる鳥のような寝姿は、ほかの恐竜にもみられ、恐竜から鳥への進化の解明につながることが期待されています。

【兵庫県立「人と自然の博物館」久保田克博さん】「世界的にも注目されているトロオドン科という未だに謎が多い恐竜の進化の一端を解明することができたということで、私たちも喜ばしい」

ヒプノヴェナトルの化石は今月27日から来年1月まで兵庫県立「人と自然の博物館」で展示される予定です。