図画工作と美術「特別支援教育の授業づくり」紹介 津久見市出身の高橋准教授が出版

AI要約

大分県津久見市出身で、静岡大教育学部准教授の高橋智子さんが、特別支援教育のための図画工作・美術の授業づくりについての本を出版した。

高橋さんは豊富な経験に基づき、授業の準備や指導方法、実践例などを紹介しており、特別支援学級や院内学級での活動も紹介されている。

本はフルカラーで、写真とイラストを多用したレイアウトとなっており、先輩デザイナーのサポートも受けている。

図画工作と美術「特別支援教育の授業づくり」紹介 津久見市出身の高橋准教授が出版

 大分県津久見市出身で、静岡大教育学部准教授の高橋智子さん(48)が「特別支援教育のための図画工作・美術の授業づくり」(開隆堂・2200円)を出版した。

 高橋さんは1994年、大分大教育学部美術科に入学。同大学院を修了し、県内の中学校や私立大での臨時講師を経て2006年、静岡大に着任。静岡県内の特別支援学級や院内学級で、現場の教員と共に図画工作の授業に取り組んできた。

 本は、豊富な経験に基づき、「授業づくり」「指導方法」「実践例」の3章で構成。図画工作は教員の苦手意識や、何となくできてしまう危うさがあるといい、準備や指導案の大切さを強調。授業前・中・後で10のポイントを挙げる。

 手の力が弱い、点滴や車椅子で動きづらい、触覚過敏、こだわりが強いといった子どもの実態に合わせ、材料や用具の工夫を例示している。「さまざまな障害に対応できるものにした。先生の悩み解決のヒントになれば」と話す。

 本はフルカラー。写真とイラストを多用したレイアウトは、大分大の先輩でデザイナーの藤沢さだみさん(50)=別府市=が担当した。

 高橋さんは「障害を超えていけるのが表現活動。自分の持てる力で取り組むと子どもは変化する。先生と子どもが一緒に楽しんで授業をつくってもらえたら」と期待している。