豊かな森林資源 次代への継承誓う 岡山で全国植樹祭 両陛下お手植え

AI要約

第74回全国植樹祭が岡山市北区で開催され、天皇、皇后両陛下が参加。豊かな森林資源を次代に継承する決意を示し、県民の緑化意識を高める取り組みが行われた。

記念式典では能登半島地震の犠牲者に黙とうを捧げ、岡山県知事も豊かな自然を守り育てる決意を表明。全国植樹祭は国土緑化運動の一環で、天皇陛下も循環型の木材の利用や健全な森林づくりの重要性を強調。

天皇、皇后両陛下によるお手植えや採種、高校生らの演劇、リレーセレモニーなどが行われ、植樹祭の成功を祝い、埼玉県への引き継ぎが行われた。

豊かな森林資源 次代への継承誓う 岡山で全国植樹祭 両陛下お手植え

 第74回全国植樹祭が26日、岡山市北区いずみ町のジップアリーナ岡山で開かれた。天皇、皇后両陛下をはじめ全国から約3千人が参加し、「晴れの国 光で育つ 緑の心」をテーマに、豊かな森林資源を次代に継承していくことを誓い合った。岡山県での開催は1967年以来57年ぶり。

 午前11時ごろから始まった記念式典では冒頭、参加者全員で能登半島地震の犠牲者に黙とうをささげた。岡山県の伊原木隆太知事はあいさつで「植樹祭を契機に県民一人一人の緑化意識を醸成し、豊かな自然を守り育て、緑あふれる郷土を子どもたちにつないでいく」と決意を語った。

 全国植樹祭は国土緑化運動の中心行事で、両陛下が臨席される「四大行幸啓(ぎょうこうけい)」の一つ。式典で天皇陛下は「循環型の木材の利用や健全な森林づくりの輪が岡山の地から全国へ広がり、将来の世代へとつながっていくことを願います」とお言葉を述べた。

 両陛下によるお手植えでは、天皇陛下が県の木・アカマツや少花粉のヒノキとスギ、皇后さまがクロガネモチ、アテツマンサク、キクザクラを植えた。お手播(ま)きでは少花粉のヒノキとスギ、ヤマザクラ、イロハモミジの種をまいた。

 県内の高校生らによるアトラクションもあり、地元の森林を未来へ引き継ぐことを決意する生徒たちの姿を描いた演劇を披露。リレーセレモニーで来年の開催県である埼玉県に大会シンボルの木製地球儀が引き継がれた。

 両陛下は午後、2018年の西日本豪雨で被災した倉敷市真備町地区を訪ねた後、岡山桃太郎空港から特別機で帰京。