輪島港、現在地で復旧 国、県、市検討会で確認

AI要約

輪島港の地震被災による復旧・復興の検討会が開催され、現在の場所での復旧が確認された。

漁業の再建を最優先に短期の復旧方針がまとめられ、中長期的な復興計画も議論される。

輪島港は海底隆起により200隻の漁船が出漁できず、復旧に国が代行する方針。

輪島港、現在地で復旧 国、県、市検討会で確認

 国、石川県、輪島市は24日、地震で被災した輪島港の復旧・復興に向けた検討会の初会合を市役所で開いた。場所は移転せず、現在の輪島港で復旧を目指すことを確認した。漁業に関連する生業(なりわい)の再建を最優先に、短期の復旧方針を6月中に取りまとめる。

 検討会は5~10年後を見据え、中長期的な漁港の復興計画も議論する。終了後、取材に応じた座長の楳田(うめだ)真也金大理工研究域教授は「新たな港を整備するには時間がかかる。短期で漁に出るには、今の場所を使えるようにする方が圧倒的に早い」と語った。

 輪島港は地震で海底が大きく隆起。約200隻の漁船は停泊したまま出漁できず、漁再開の時期も見通せていない。

 管理は県だが、国が復旧を代行して航路の確保を急ぐ方向で、短期の復旧方針には、被災した荷さばき施設や給油施設の修復も盛り込む。

 検討会は北陸地方整備局や県、市、有識者、漁業者らで構成。冒頭、坂口茂市長は「輪島港の再生・機能強化は漁業だけでなく、輪島朝市や飲食店など観光業の復興にとっても非常に重要だ」と述べた。