輝く若葉に手伸ばし 下伊那農業高校 校内の茶畑で茶摘み【長野県飯田市】

AI要約

長野県下伊那農業高校で行われた生徒による茶摘み作業について。

生徒たちが一芯二葉で茶摘みを行い、製茶作業も行った。

作業を通じて、生徒たちは農業の楽しさややりがいを感じた。

輝く若葉に手伸ばし  下伊那農業高校  校内の茶畑で茶摘み【長野県飯田市】

 長野県下伊那農業高校の茶畑で23日、生徒による茶摘み作業があった。食品化学科1~3年生の約120人が取り組み、青々と輝く若葉を丁寧に摘み取った。収穫後は製茶を行い、オリジナル銘柄「稲丘茶(とうきゅうちゃ)」として学校やイベントで販売する。

 開設当時から30年以上にわたって茶を栽培する同科の伝統行事。食品製造の授業の一環で、茶の栽培から加工、販売まで取り組んでいる。約14アールでやぶきた茶を育てており、毎年50~60キロ収穫している。

 例年は枝先から3枚の葉を摘む「一芯三葉(いっしんさんよう)」で行うが、今年は高温などの影響で茶の成長が進んでいるため、「一芯二葉」で実施した。

 講師を務めた飯田市上村の茶農家岡井武司さん(73)は「爪を立てると茎を傷つけてしまうので、指でつまんで軽く折るようにつむように」と呼び掛け、生徒たちは次々と若葉に手を伸ばして摘み取った。

 初めて茶摘みを体験したという1年の生徒は「難しいかと思ったけど慣れるとテンポ良くできた。おいしいお茶になってほしい」と願いながら作業に励んでいた。

 3年の生徒は「ほかの学校ではできない貴重な体験。摘み始めるとつい夢中になってしまう」と笑顔を見せた。

 製茶作業はこの日のうちに校内の専用機械で行った。仕上げ工程は地元の茶葉販売「中根園」に委託し、11月の学校文化祭などで茶葉やティーパックとして販売する。

 岡井さんは「汗を流して摘んだお茶のおいしさを味わって農業の楽しさややりがいを感じてもらえたら」と期待していた。