初夏の季節を感じながら一服 「新緑茶会」 着物姿の会員など約80人/岡山・津山市

AI要約

津山市で開かれた新緑茶会では、茶道裏千家淡交会の会員や一般客が初夏の風情を楽しみながら茶を楽しんだ。

コロナ禍の中、茶席が初開催され、参加者は静かなひとときを過ごした。

茶道具の展示や茶道の心得について学ぶ場としても活用された茶会には多くの人々が参加した。

初夏の季節を感じながら一服 「新緑茶会」 着物姿の会員など約80人/岡山・津山市

 茶道裏千家淡交会津山支部の「新緑茶会」が19日、岡山県津山市林田の千光寺で開かれ、着物姿の会員や一般客約80人が若葉もえる初夏の季節を感じながら一服した。

 コロナ禍以降、初となる茶席で、茶道の振興を願って境内にある客席「両忘庵」が今回初めて一般開放され、同寺の早川石峯住職が席主を務めた。

 静かな時間が流れる中、佐古宗公幹事長の弟子・岡本有盛さん(30)=勝央町植月東=と田中正恵さん(35)=久米川南=が点前を披露。来客たちは茶がたてられる様子を眺め、運ばれてきた香り高い抹茶を堪能した後、「おいしゅうございました」と丁寧にお辞儀した。茶室には約400年前に中国の明王朝で作られたと伝わる「青磁不遊鐶花入」をはじめ、年代物の茶道具も並んでおり、趣のある貴重な品に感心する人の姿もみられた。

 茶道を習い46年になる同支部の正会員・神戸宗白告さん(76)は「客人をもてなす作法や心配りなどを拝見し、日々勉強していく大切さを感じている。私自身も稽古を重ねて学びを深め、精進していきたい」と話していた。

 両忘庵は大本山永平寺二祖国師の700回大遠忌を記念して作られた。間取りは茶聖・千利休の屋敷にあった色付九間書院を写したとされる京都市の表千家の書院「残月亭」に倣っている。