朝市の風情を満喫 ほっこく観光ツアー「今行ける能登」

AI要約

ほっこく観光の「今行ける能登」応援ツアーが20日始まり、被災地を訪れた観光客が復興をサポートする取り組みを行った。

ツアーでは輪島市や穴水町を巡り、輪島塗や朝市などの特産品を購入しながら、地元の人々と交流した。

観光客の参加を通じて、被災地の魅力を再発見し、復興を支援する様子が伝えられた。

朝市の風情を満喫 ほっこく観光ツアー「今行ける能登」

 能登半島地震の被災地に観光客を呼び込み復興を後押しする、ほっこく観光(金沢市)の「今行ける能登」応援ツアーは20日始まった。初日は金沢市や小松市、南砺市などから参加した20人が、甚大な被害を受けた輪島市や穴水町を巡って現地の人々と交流し、輪島塗や海産物などの特産品を買い求め、被災地の一日も早い復興を願った。

 ツアーは金沢駅発着の日帰りで、参加者はIRいしかわ鉄道とのと鉄道を乗り継いで奥能登に入った。バスで大規模火災に見舞われた輪島市の朝市通りなどを見て回り、地震の爪痕を目の当たりにした。

 一行は輪島市宅田町の商業施設「パワーシティ輪島ワイプラザ」で開催中の出張輪島朝市を訪問。輪島市朝市組合の冨水長毅(とみずながたけ)組合長から、元日の火災や県内外で出張朝市を開くようになった経緯について説明を受けた。施設内の約40店で商店主らと会話しながら、輪島塗の箸や干物、岩のりなどを購入した。

 小松市から訪れた加藤千恵美さん(67)は「被災した奥能登に足を運んでいいのか考えたが、ツアーが企画されたので参加を決めた。参加して良かった」と話した。朝市組合員で漆器店を出店する竹小路しささん(76)は「観光客がたくさん来てくれると、張り合いがあってうれしいわいね」と笑顔を見せた。

 午後は、のと鉄道穴水駅から、震災の記憶を語り継ぐ「語り部列車」に乗車し、七尾駅までの約45分間、語り部を務める牛上智子さん(47)から地震発生当時の状況などを聞く。

 ほっこく観光は12月まで輪島朝市コースをはじめ、気多大社(羽咋市)での復興祈願や千里浜なぎさドライブウェイを巡るコース、七尾市ののと里山里海ミュージアムで「青柏祭」の展示を見学するコースなど計14本を予定している。

 いずれも「語り部列車」にも乗車する。日程など詳細は、ほっこく観光=076(263)3565=、http://www.hokkokukanko.co.jp/まで。