「松橋事件」 国賠訴訟 当時の捜査担当検察官 「覚えていない」

AI要約

男性の再審無罪が確定した「松橋事件」で遺族が損害賠償を求める裁判が行われ、過去の捜査担当者は記憶がないと主張。

検察官や警察官は具体的な証言をせず、弁護団は不誠実な態度と指摘。

裁判は結審し、判決は来年3月までに言い渡される見通し。

 「松橋事件」で再審無罪となった男性の遺族が国などに損害賠償を求めた裁判で当時の検察官などが「事件は覚えていない」などと話しました。

 1985年に現在の宇城市松橋町で男性が殺害されたいわゆる「松橋事件」をめぐり、2019年に再審無罪となった宮田浩喜さんの遺族が捜査の違法性などを訴え、国と熊本県に損害賠償を求めているもので、当時、捜査を担当した検察官と警察官が証人として出廷しました。

 しかし、いずれも「覚えていない」「再審無罪になったことも知らない」など捜査に関する具体的な証言はほとんどありませんでした。

 終了後、弁護団は「覚えていない理由を「興味がない」と発言した検察官に腹が立った」「自らが捜査の担当者として関わったことへの供述態度としてはあまりにも不誠実」などと話しました。

 裁判は12月に結審し、来年3月までに判決が言い渡される見通しです。