「9月中旬には正常化」 米の品薄で和歌山県知事

AI要約

和歌山県の岸本周平知事が、全国的に品薄となっている米について、新米が出始めており9月中旬には正常化する見通しを示し、購入を慎重にするよう呼びかけた。

岸本知事は、米が手に入らない状況を確認し、卸売業者との間で相違があることを報告。需要の急増は災害や台風の影響と指摘した。

価格上昇に対しては政府に問題提起する考えを示し、政府備蓄米の放出には慎重な姿勢を示した。

 全国的に米が品薄となっていることについて、和歌山県の岸本周平知事は2日の定例記者会見で、新米が出始めており遅くとも9月中旬には正常化するという卸売業者の見方を示し「買い急ぎしないように」と冷静な対応を求めた。

 米が手に入らないという問い合わせが県庁にあったのを受け、岸本知事がスーパーマーケットを訪れ「棚が空っぽ」だったことを確認。週に1回入荷するが、半日で売れてしまう状況だった。一方、卸売業者によると、飲食店などを含め、契約通り納品できており、問題はないという。

 その上で、品薄の要因について、南海トラフ巨大地震の臨時情報発表や台風10号接近の影響で、多くの人が買いだめしたためだと指摘。「オイルショックの時のトイレットペーパーと同じで、物はあるが、いっぺんに買いだめをされるので商品が商店から消えるというのが現状だろう」と話した。

 価格が上昇していることについては「関西広域連合を通じ、政府に問題提起していきたい」とした。一方政府備蓄米の放出を求める声があることについては「本当に米が足りない時に出すという立て付けなので、価格政策は別途考えていくべきだと思う」と否定的な考えを示した。