きょうは「火山防災の日」 岩手山の火山活動に注目が集まる中、私たちが注意すべきことは?
火山防災の日が新たに制定され、岩手県内では岩手山の火山活動に関する臨時情報が発表されるなど、火山への関心が高まっています。
国民の火山への関心と理解を深めるために制定された日であり、岩手大学の名誉教授は火山防災に関する注意点を指摘しています。
火山への関心と知識の向上が重要であり、火山防災の日を機に正しい情報に耳を傾けることが人命を守るための備えとなります。
8月26日は2024年から新たに制定された「火山防災の日」です。
岩手県内では、岩手山の火山活動に関する臨時情報が出されるなど、火山への関心は高まっています。私たちが注意すべきことは何か有識者に話を聞きました。
「火山防災の日」は国民の火山への関心と理解を深めるために、2024年4月に施行された法律によって新たに定められました。
この法律には火山の観測や調査、研究のための機関を新たに設置することのほか、8月26日を「火山防災の日」と制定することも盛り込まれました。
これは1911年の8月26日に、国内初の火山観測所が浅間山に設置されたことに由来しています。
国が火山防災を呼びかける中、県内では先週、岩手山の火山活動に緊張が高まりました。
(吉田美涼記者)
「岩手山の七滝登山口に気象台の職員らが集まりました。これから、岩手山の火山活動を観測しに向かいます」
これは岩手山で山の膨張を示す地殻変動が観測され、火山活動に関する臨時情報の発表を受けたもので、気象庁の自然災害を調査する機動調査班が現地調査を行いました。
調査の結果、地表や噴気の温度、周辺の水質などにこれまでと特段の変化はなく、噴火警戒レベル1を継続することになりました。
県内で火山防災の関心が高まる中、長年火山防災の研究に携わってきた岩手大学の齋藤徳美名誉教授に注意すべき点を聞きました。
岩手山の火山活動について次のように語りました。
(岩手大学 齋藤徳美名誉教授)
「(今回は)近くの登山者などには大きな影響が出る。居住地の方々にいろいろ制限する事態ではないのでそこは安心していていいと思う」
火山防災の日に合わせ、私たちが注意すべきことは
(岩手大学 齋藤徳美名誉教授)
「地震も津波も火山噴火も豪雨も全部地球が生きている息吹。私は関係ないということではなく多くの火山が身近にある。住民の方には関心を持っていただきたい」
齋藤名誉教授は身近に活火山があること知り、そして、正しい情報に耳を傾けることが大切と指摘します。
火山への関心を持ち知識を蓄えることが命を守る火山防災への備えとなります。