「お伊勢参り」疑似体験 24、25日に川越で ミニひしゃくを持って市内の3神社を回遊 協力店舗で割引も 江戸時代に庶民の間でブーム「お伊勢参りは現代の観光のルーツ」

AI要約

江戸時代に庶民の間でブームになった「お伊勢参り」を疑似体験する催し「川越でお伊勢まいり」が開催される。

お伊勢参りは江戸時代に広まり、参拝者が持ち歩いたひしゃくが目印となり、途中の店舗で施行を受けて神社を回る趣向。

参加者は金色のひしゃくのミニチュアを携え、川越の神社を回りながら疑似体験を楽しむ。

「お伊勢参り」疑似体験 24、25日に川越で ミニひしゃくを持って市内の3神社を回遊 協力店舗で割引も 江戸時代に庶民の間でブーム「お伊勢参りは現代の観光のルーツ」

 江戸時代に庶民の間でブームになった「お伊勢参り」を疑似体験する催し「川越でお伊勢まいり」が24、25両日、埼玉県の川越市内で開かれる。往時の参拝者が道中で持ち歩いたひしゃくのミニチュアを携え、途中の店舗で「施行」(援助)を受けながら市内三つの神社を回る趣向だ。県神社庁入間東支部が主催する。

 お伊勢参りは伊勢神宮(三重県伊勢市)への参拝で、江戸中期に庶民へ人気が広まった。地域の代表者がお伊勢参りを行い、お札やお守りを受けて地元に帰ってくることもあった。当時の参拝者が持ち歩いたのが、ひしゃくだ。それが目印となり、沿道の人々は参拝者に食事や宿を提供するなどの施行を行ったという。

 直線距離で約300キロの川越からも、多くの人がお伊勢参りに向かったといわれる。同支部の副支部長で川越氷川神社の山田禎久宮司(55)は「伊勢神宮は当時の人たちの憧れの場所だった。お伊勢参りには現代の観光のルーツがある」と話す。

 「川越でお伊勢まいり」では、参加者が金色のひしゃくのミニチュアやお伊勢参りの解説などを記した和とじの冊子を携え、川越熊野神社(連雀町)を出発。主に蔵造りの街並みを移動する。

 途中の沿道には、催しの協力店舗として飲食店や雑貨店などが点在する。協力店舗で引換券を使うと、ドリンクのサービスや商品の割引といった「施行」を受けることができる。協力店舗の軒先には、目印として実物のひしゃくが掲示される。

 参加者は「川越のお伊勢さま」に見立てられる神明神社(神明町)を回り、川越氷川神社(宮下町)に到着する。山田さんは「観光の街・川越の特徴を生かし、お伊勢参りを疑似体験してもらう」と呼びかける。

 参加費は1人1200円で、両日を合わせて500人。両日ともに午前と午後に分けて実施する。申し込みは川越熊野神社と川越氷川神社の社務所のほか、「Peatix」で行っている。