「おもちゃドクター」活躍 茨城・神栖の団体 工場技術生かす

AI要約

茨城県神栖市内で活躍するおもちゃ修理ボランティアグループについての記事。ボランティアセンターで活動するメンバーが壊れたおもちゃを修理し、子どもたちを喜ばせている。

活動内容やメンバーの様子、修理の難しさなどについて詳細に紹介。おもちゃの種類や故障原因も明らかになっている。

15年以上の活動歴を持つ本山賢治代表の話や新メンバーの経験、活動時間や修理依頼の方法なども紹介。活動の魅力が伝わる内容となっている。

「おもちゃドクター」活躍 茨城・神栖の団体 工場技術生かす

培った技術を生かし、壊れたおもちゃを修理するボランティアグループが茨城県神栖市内で活躍している。自前の工具を使い、「おもちゃドクター」として動かなくなったり音が出なくなったりした箇所の「治療」を手がけ、再び遊べる状態によみがえらせるなど子どもたちを喜ばせている。

グループ名は「神栖おもちゃ修理ボラ」。2007年に結成し、現在は機械いじりや裁縫が好きな市内外の男女5人が月1回、同市溝口の保健・福祉会館2階のボランティアセンターで活動している。

今月5日、同センターでは机や椅子の上にドライバーやペンチ、はんだごてなど、大小さまざまな工具がずらりと並んだ。メンバーたちが壊れたおもちゃを手際よく分解し、はんだ付けをしたり、計測器で電流の状況を確認したりするなどの修理を進めていた。

依頼主は一般家庭や市内の保育園、児童館など。同センターで受け付けている壊れたおもちゃは月に5~10個ほどで、鍵盤や家電、ぬいぐるみ、赤ちゃんをあやす玩具などさまざま。故障の原因は接触不良が多く、電池切れのケースもあるという。

活動を始めて15年の本山賢治代表(76)は「小さな子どもが喜んでくれるのがうれしくて続けている」と話す。工場勤務で培った技術が役に立っているといい、「隠居の身だが、やっぱり工具からは離れられないね」と目を細める。

「最近のおもちゃは精巧に作られており難しい」。メンバーたちは口をそろえる。手に入らない部品交換や故障箇所が特定できず、結果的に直らないケースもあるという。そうした場合でも、依頼主には可能な限り理由を伝え、丁寧な対応に努めている。

メンバーはこれまで60歳を超える世代が中心だったが、昨年秋に同市の永塩大空人(たくと)さん(26)が新たに加わった。アドバイスを受けながら、変身ベルトや電子レンジの修理も手がけた。「難しい反面、とても面白い。(壊れた原因を突き止め)自分の仮説が立証された時に達成感を感じる」とやりがいを語る。

活動は、毎月第1月曜日の午前10時~正午。修理依頼は同センターで行い、活動時間中の持参も受け付けている。