仮設住宅、戸沢と鮭川に計29戸建設・県内大雨 10月上旬入居見込み、全体被害は推計3710棟

AI要約

県は16日、先月下旬の記録的大雨に関し、住宅支援の概要を発表した。応急仮設住宅の建設や入居支援、被災住宅の応急修理を実施する予定。

応急仮設住宅は29戸を計画し、9月末に工事完了、10月上旬に入居開始予定。住宅被害数は3710棟と推計されている。

入居支援は家賃や礼金を国と県が全額負担し、被災者が任意の住居を選ぶ形を取る。被災住宅の応急修理もサポートされる。

仮設住宅、戸沢と鮭川に計29戸建設・県内大雨 10月上旬入居見込み、全体被害は推計3710棟

 県は16日、先月下旬の記録的大雨に関し、今後実施する住宅支援の概要を発表した。応急仮設住宅を戸沢、鮭川の両村で計29戸建設し、9月末の工事完了、10月上旬の入居開始を見込むほか、今月19日以降に市町村が主体となり、被災者の民間アパートなどへの入居や被災住宅の応急修理を支援する。県全体の住宅被害数の推計値も16日までに示し、3710棟(15日午前9時現在)とした。

 両村による被災者への意向調査などを踏まえ、戸沢村で21戸(単身用1戸、世帯用20戸)、鮭川村で8戸(単身用2戸、世帯用6戸)を建てる。戸数は15日時点のもので、今後変動する可能性がある。建設場所は旧戸沢小跡地と鮭川村定住促進住宅隣地。県と災害協定を結ぶ全国木造建設事業協会に建設を要請し、今月20日の着工を予定する。完成した住宅の管理は両村が行う。最長で2年間、入居者の家賃負担はない。

 入居支援は、家賃や礼金、仲介手数料を国と県で全額負担する仕組みで、酒田市で100戸分、戸沢村で23戸分を想定する。光熱費などは自己負担となる。

 被災者が任意で入居先を選び、両市村がそれぞれ借り上げる形を取る。世帯人数に応じた家賃に相当する住居とする必要があり、単身世帯5万5千円以下▽2人世帯6万5千円以下▽3~4人世帯7万円以下▽5人以上の世帯8万5千円以下―とした。支援を受けられる期間は最長2年。今後、他の市町村でも実施する可能性がある。

 災害救助法が適用された16市町村では、被災住宅の応急修理をサポートする。罹災(りさい)証明書で大規模半壊や中規模半壊の証明を受けるなどした被災者が対象で、半壊以上の世帯は71万7千円、準半壊は34万8千円を上限に助成する。費用は国と県で負担する。工事範囲は屋根の基本部分や上下水道の配管・配線など、応急修理が必要な箇所となる。

 住宅被害数の推計では、酒田市2500棟、戸沢村300棟などとした。入居や応急修理に関する支援は、県が実施要綱を定め、主体となる市町村で19日以降、受け付けを始める。