〈2024夏の甲子園〉10年間、練習試合で一度も勝てなかった中京大中京…大舞台で歓喜の逆転勝ち! 神村学園アルプスには「オーシャンゼリゼ」の大合唱が響き渡った

AI要約

神村学園が逆転勝ちで中京大中京を破り、応援席の声援を受けて勝利した。

チーム力の向上や選手の活躍が光る試合展開で、9回表のダメ押し本塁打で盛り上がりが最高潮に達した。

10年間勝てなかった目標の相手に勝利し、OBや応援団から賞賛の声が送られた。

〈2024夏の甲子園〉10年間、練習試合で一度も勝てなかった中京大中京…大舞台で歓喜の逆転勝ち! 神村学園アルプスには「オーシャンゼリゼ」の大合唱が響き渡った

 「またも逆転勝ちだ」-。第106回全国高校野球選手権大会2回戦で神村学園(鹿児島県いちき串木野市)は15日、夏最多の7回の優勝を誇る中京大中京(愛知)を4-3で破った。先制を許したが後半に流れを引き寄せると、三塁側アルプススタンドを埋め尽くした応援団約670人の声にも力が入り、2試合続けての粘り勝ちを後押しした。

 この日は5回まで2点を追う展開。藤田侑駿選手の父、龍馬さん(47)は「本調子でない選手がいても互いにカバーし、チーム力が上がってきている」と勝利を信じて見守った。

 流れが変わったのはクーリングタイムを経た6回。上川床勇希選手の適時打で1点を奪い返すと、応援席は大きな歓声に包まれた。野球部員たちも「オー・シャンゼリゼ」を歌う声を一段と張り上げた。今村拓未選手の適時打で逆転すると「よくやった」の声が飛んだ。

 9回表、入耒田華月選手のダメ押し本塁打で盛り上がりは最高潮に。母の矢江子さん(48)は「びっくりしたのと、チームに貢献できてほっとした」。神村の卒業生で女子ソフトボール部主将を務めた姉の彩華さん(18)は「結果につながる活躍をしてくれた」と笑顔を見せた。

 9回裏も中京大中京の反撃を1点に抑えて振り切った。練習試合を重ねてきたが10年間で一度も勝てなかった目標の相手。愛知県から応援に駆けつけたOBの川中志朗さん(35)は「ようやく勝てて感慨深い。この調子で次もがんばってほしい」とエールを送った。