防災士に聞く「お盆に家族と話し合うべき“ポイント”」実家帰省は“最大のチャンス” 力仕事や必要な備蓄品もこの機会に 危険性・リスク・対策を知って実家の災害に備えを 広島

AI要約

南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」が発表されるなか迎えたお盆は、普段離れて暮らす家族と防災について話し合う、またとない機会です。

実家の危険性や災害リスクを知り、室内のチェックポイントや備蓄の確認など、帰省先で防災について話し合うポイントをまとめました。

家族で災害対策を確認し合い、ご近所関係を築くことが大切であることを強調しています。

防災士に聞く「お盆に家族と話し合うべき“ポイント”」実家帰省は“最大のチャンス” 力仕事や必要な備蓄品もこの機会に 危険性・リスク・対策を知って実家の災害に備えを 広島

南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」が発表されるなか迎えたお盆は、普段離れて暮らす家族と防災について話し合う、またとない機会です。

実家は災害に耐えることができるのか。広島の防災士・柳迫長三さんに帰省先で話し合うべきポイントを聞きました。

▼まずは実家の危険性を知ろう

「実家の建物は耐震基準をクリアしているか知りましょう。建築基準法が改正された1981年6月よりも前に立てられた住宅は旧耐震基準で作られています。その場合、地震による建物倒壊の危険度は上がります。実家が倒壊する恐れがあれば、災害時は『とにかく屋外に逃げる』ことを決め事にしてください。また、実家に多くの親戚が集まるような場合は、帰省のタイミングを分けることも検討していいかもしれません」

▼実家にはどんな災害リスクがあるのか知ろう

「実家がある地域のハザードマップを確認してください。国土地理院の「重ねるハザードマップ」は災害ごとに確認しやすくおすすめです。地震だけではなく、土砂災害や洪水の危険性など、どんな災害リスクがあるのかを話し合いましょう」

▼室内のチェックポイントを確認し合おう

「実家のタンスや棚は金具などで固定されていますか?ガラスが飛び散らないよう飛散防止対策をしていますか?特に目や足にけがをすると避難が遅れるなどする可能性があります。また、倒れた家具で逃げ道が塞がらないかも必ず確認しましょう。家具の配置換えは高齢の家族にはなかなか大変です。帰省中にできる範囲で家具の配置換えも検討してみてください」

▼実家に災害時の備蓄があるか確認しよう

「飲料水や簡易トイレはそれぞれ1週間分必要です。1人に必要な水は1日3リットル、トイレは6回分が目安です。そして特に高齢の家族に注意を払っていただきたいのが、非常時に持ち出す日用品です。常用している薬や杖、メガネなどは忘れないようにしてください。普段から使っているものだからこそ、事前に準備ができなければ、大きなメモを壁などに貼って忘れないようにしましょう」

▼最も大切なポイント:地域とのつながりを確認しよう

「安全な避難情報や、いざという場合の安否確認など、頼りになるのは離れて暮らす家族より近くで暮らすご近所さんです。高齢の家族が普段近所の方とどれだけコミュニケーションをとっているか確認してみましょう。ぜひお盆の帰省中には実家のご近所の方々とも声を掛け合ってください。共助し合えるご近所関係をつくることは、災害に備えるためにもとても大切なことです」

このお盆は家族でいま一度、災害への備えを確認しあう機会にしてみてはいかがでしょうか。