水難事故相次ぐ…専門家が警鐘”戻り流れ”「常に子どもと一緒に行動を」「溺れている人を見つけても助けに行かないで」【新潟】
水難学会の理事が、海での危険性について警鐘を鳴らしている。
子供の事故多発や戻り流れによる注意点など、海での安全確保が重要。
また、溺れた人を目撃した際の対応方法や台風時のリスクにも留意が必要。
全国的にも水難事故が相次ぐ中、海に潜む危険について専門家に聞きました。
【水難学会 齋藤秀俊理事】
「中学生以下のお子さんの死亡事故が例年よりも多い、そういう感じは見受けられる」
こう話すのは水難学会の理事で、長岡技術科学大学の斎藤秀俊教授です。
県内では10日、村上市の海水浴場で小学2年の男子児童がトイレに向かった母親と妹を追いかけた後行方不明になり、その後海の中で見つかりましたが死亡が確認されました。
斎藤教授は県内で同様の事故が以前にもあったとして、どんな状況でも子どもと一緒に行動することが重要だと指摘します。
【水難学会 齋藤秀俊理事】
「トイレに行くような時、更衣室に行くような時、浜茶屋に何かものを買いに行くような時、こういう時にお子さんは全て連れて歩くようにしたいところ」
一方で事故があった当時、波は比較的穏やかだったということですが…
【水難学会 齋藤秀俊理事】
「波打ち際に近づいた時に波に足をすくわれてそのまま海に持って行かれたということも考えられる」
これからの時期はこうした「戻り流れ」に特に注意が必要だと話します。
【水難学会 齋藤秀俊理事】
「海岸で散歩してるとか少し波打ち際で遊んでいるとかちょっと高めの波が来て、そのまま海に引きずり込まれるようなそういう波」
子どもと砂浜で遊ぶ際などには十分な注意が必要です。
さらに…
【水難学会 齋藤秀俊理事】
「台風が日本海に入った時、これはかなり気をつけないとダメ。台風が日本海のどこかにあるという時、こういう時に気をつけて欲しい」
斎藤教授は、台風の位置が県内から離れていたとしても、波には影響が出るとして注意を呼びかけています。
一方で、溺れている人を目撃した時の対応にも注意が必要です。
【水難学会 齋藤秀俊理事】
「まず原則は助けに行かない。とにかく溺れた人を見たら浮いて待ってと声をかけて、それから空のペットボト探して投げる、119番通報する」
海水浴シーズンのピークを迎えているこの時期。
命を守るため、安全面に十分注意をして楽しむことが大切です。