「ロシアンルーレットじゃないですけど、いつ壊れるかわからない」海水浴、波消しブロックで遊ぶのは危険 ひび割れだらけ…設置から約50年経ち劣化も

AI要約

海の事故が後を絶ちません。海をよく知るライフセーバーは「波消しブロック」に特に注意が必要だと警鐘を鳴らします。

ビーチに設置された波消しブロックをよーく見てみると結構割れています。50年以上経過したブロックは老朽化が激しく、危険が潜んでいます。

皆生海岸は日本で初めて波消しブロックが設置された海岸であり、浸食からビーチや温泉街を守っていますが、管理が必要です。

「ロシアンルーレットじゃないですけど、いつ壊れるかわからない」海水浴、波消しブロックで遊ぶのは危険 ひび割れだらけ…設置から約50年経ち劣化も

海の事故が後を絶ちません。

海をよく知るライフセーバーは「波消しブロック」に特に注意が必要だと警鐘を鳴らします。

ブロックから海に飛び込む姿をよく見かけますが、そこに潜む危険とは。

米子市の皆生温泉海遊ビーチ。

夏休みとあって平日でも大賑わいとなっていますが、あることに気がつきました。

記者 土江諒

「海水浴客が楽しんでいるすぐ近くには、このように波消しブロックが並んでいるんですが、よく見てみると割れていたり、ヒビが目立つ」

ビーチに設置された波消しブロックをよーく見てみると結構割れています。

皆生ライフセービングクラブ 野嶋功 理事長

「これなんかも予備軍だわな。そこもほら、縦筋がきれいに入っているでしょ」

海といえば、時たま見かけるのが波消しブロックなどに上って遊ぶ海水浴客。こうした行為には多くの危険が潜んでいるといいます。

皆生ライフセービングクラブ 野嶋功 理事長

「消波ブロックが壊れている現状を見ると、ロシアンルーレットじゃないですけど、いつ壊れるかわからないので、立ち入りはやめていただきたい」

それにしてもなぜここまで割れているのか…。

取材班は波消しブロックを管理する国交省・日野川河川事務所を訪ねました。

国交省 日野川河川事務所工務課 江島悟 課長 

「一番最初に設置されたのは1971年。50年程度経過しているので、経年的な劣化もあれば、ブロック自体が大きいので重量によるヒビもあろうかと思います」

実は皆生海岸、国が波消しブロックを設置した日本で第1号の海岸なんです。

大正後期、「たたら製鉄」の衰退により日本海に流れる日野川からの土砂の流出量が減少し、皆生海岸の浸食は建物を流すほど激しさを増しました。

そうした事態に対処しようと1971年、当時の建設省は皆生海岸に波消しブロックを設置。すると侵食は止まり砂浜が出現しました。

今日までビーチや温泉街を波による浸食から守ってくれていますが、最初に設置したブロックは50年以上経過し老朽化が激しいといいます。