リニア中央新幹線 三重・奈良の概略ルート絞り込みの進捗は…/奈良

AI要約

リニア中央新幹線の全線開業時期については不透明であり、現時点では南アルプスのトンネル工事が進んでいないため明言できない。

三重と奈良で行われている環境アセスメントでは、概略の駅位置選定のために複数の評価が必要であり、利便性や環境への影響など多くの課題が存在している。

名古屋―大阪間の工事に先行して着手する可能性は財務面から不可能であるとの見解が示された。

リニア中央新幹線 三重・奈良の概略ルート絞り込みの進捗は…/奈良

 JR東海の丹羽俊介社長はリニア中央新幹線について、三重、奈良の概略ルートの絞り込みのためすでに始まっている環境アセスメントの進捗状況を明らかにしました。

 2037年の全線開業を目指すリニア中央新幹線。8日の会見でJR東海の丹羽俊介社長は、全線開業の時期について改めて問われると、南アルプスのトンネル工事が進んでいないことから「現時点では全線開業の時期については申し上げられない」と話しました。そして、概略ルートの絞り込みや中間駅の位置の選定に向け2023年12月に三重と奈良で始まった、環境への影響を調べる環境アセスメントについて、進捗状況を次のように述べました。

JR東海 丹羽俊介 社長

「概略の駅位置を選定するまでに(環境アセスメントを)複数行う必要があると考えておりまして、駅の前後のルートが成立することを大前提として、利便性の確保、環境への影響、用地の確保など、解決すべき課題が多くございます。」

 また先行して名古屋―大阪間の工事に着手する可能性はあるか問われると、「財務面から不可能である」との見解を示しました。