「チャコット」ブランド初のコスメ売り場を展開 好調な一般消費者向けコスメ事業をさらに強化

AI要約

「チャコット(CHACOTT)」は銀座にある店舗をリニューアルオープンし、コスメの販売スペースを拡大してインバウンド客にアプローチした。

「チャコット」は化粧品ブランドとして知られ、特にベースメイクアイテムが好評である。

最新商品のフェイスパウダー“コンプレクション クリエイター”を投入し、今後の成長を期待している。

「チャコット」ブランド初のコスメ売り場を展開 好調な一般消費者向けコスメ事業をさらに強化

「チャコット(CHACOTT)」は7月26日、「チャコット」銀座インズ店をリニューアルオープンした。バレエ・ダンス用品、フィットネスウェア、コスメのラインアップはそのままに、壁面什器のみだったコスメの売り場面積を約23平方メートルに拡張し、什器やプロモーションスペースを設置した。価格帯の低いコスメを人通りの多い位置に配置することで、入店のハードルを下げるとともに銀座エリアで急増するインバウンド客へのアプローチを強化したい考えだ。

「チャコット」はバレリーナやダンサーなどのステージメイク用として1997年から化粧品に参入した。激しく動きや強い照明など舞台の過酷の状況下でも、汗に強く、子供の肌にも優しいと口コミで評判になり、2000年代前半から一般の女性にも使われるようになった。21年4月に名称を「チャコット フォー プロフェッショナルズ(CHACOTT FOR PROFESSIONALS)」から「チャコット・コスメティクス(CHACOTT COSMETICS)」に改称し、一般消費者への訴求を強めている。

現在のベースメイク、カラーメイク、その他の売り上げ構成比は6:2:2で、ベースメイクが主力だ。中でも、フェイスパウダー“フィニッシング パウダー”(全2種、各30g、各1320円)が支持を集めており、この商品が同ブランドの売り上げをけん引している。

「これまでは売れている商品のラインアップ拡充などで顧客の期待に応えていたが、結果として主軸のベースメイクアイテムの商品構成が崩れてしまっていた。改めてブランド全体の設計を組み立てている」と商品開発担当は話す。

このような方針に沿った改革の第1弾として8月1日、プレストタイプのフェイスパウダー“コンプレクション クリエイター”(13g、2750円)を発売した。マットな陶器肌を演出する001クリア、艶めくパール肌を演出する002ラスターの2種をそろえる。“コンプレクション クリエイター”は、超微粒子のミネラル成分“シリカ”を配合し、肌の凹凸に密着して重ねるたびに磨いたかのような肌を演出する。重ね塗りに対する抵抗感を払拭すべく、重ねることで美しくなる処方を追求したアイテムだ。また、化粧直し専用アイテムとしても訴求し、持ち運びが可能な薄型の容器にこだわった。

「チャコット・コスメティクス」の23年度の売上高は“フィニッシング パウダー”や“クレンジングウォーター”(500mL、1320円)がけん引し前年の約1.3倍と好調に推移。新商品の投入や既存取引先の売り場面積を拡大することで、24年、25年度も前年の1.4~1.5倍の成長を目指す。