患者を診療していないのに歯科報酬を不正請求 那覇市の麻布デンタルクリニック 保険医療機関指定を取り消し 

AI要約

厚生労働省九州厚生局は、那覇市の麻布デンタルクリニックが保険診療を偽り、診療報酬を不正請求したため、保険医療機関指定と管理者の保険医登録を取り消した。

同じ法人が運営していたうるま市の歯科医院も関連しており、合わせて17年12月以降に約194万円の不正請求が確認された。

歯科医師は不正行為を認め、8月1日付で処分が下され、今後5年間は再指定や再登録ができず、保険診療ができなくなる。

患者を診療していないのに歯科報酬を不正請求 那覇市の麻布デンタルクリニック 保険医療機関指定を取り消し 

 厚生労働省九州厚生局は31日、実際には行っていない保険診療を行ったと偽り、診療報酬を不正請求したとして、那覇市久茂地の麻布デンタルクリニックの保険医療機関指定を取り消したと発表した。管理者の歯科医師(46)の保険医登録も取り消した。

 同じ法人が運営していたうるま市石川のゆいまーる歯科は2021年に廃業していることから、指定取り消し相当とした。2歯科の不正・不当の請求は確認できただけでも17年12月以降、95人分約194万円に上るという。

 同局によると、後期高齢者医療広域連合から19年1月、既に死亡した患者の診療報酬請求があったとの情報提供があった。個別指導や監査を実施したところ、実際には患者を診療していないにもかかわらず診療報酬を架空に請求したり、診療回数を実際より多く請求したりしていた。

 歯科医師は事実関係を認めているという。処分は8月1日付。原則として今後5年間、保険医療機関としての再指定や再登録は行えず、保険診療ができなくなる。(社会部・下里潤)