闇夜に浮かぶ豪華時代絵巻/八戸三社大祭が前夜祭で開幕

AI要約

八戸三社大祭の前夜祭が開幕し、27台の山車や民族芸能を楽しむ市民や観光客が集まった。

三社大祭はユネスコの無形文化遺産に登録されており、山・鉾・屋台行事の一つである。

開幕を告げるおはやし演奏や子どもたちのかけ声が会場を盛り上げ、26万人の来場者が集まった。

闇夜に浮かぶ豪華時代絵巻/八戸三社大祭が前夜祭で開幕

 県南地方最大の夏祭り・八戸三社大祭が31日、前夜祭で幕を開けた。青森県八戸市の中心街と市庁前市民広場には各山車組が趣向を凝らして制作した豪華絢爛(けんらん)な山車27台が並び、市民や観光客が闇夜に浮かぶ美しい時代絵巻を楽しんだ。

 三社大祭は国の重要無形民俗文化財で国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された「山・鉾(ほこ)・屋台行事」の一つ。

 開幕を告げる午後6時の号砲を合図に各山車組のおはやし演奏がスタート。笛や太鼓に合わせて子どもたちの「ヤーレ、ヤーレ」のかけ声が元気よく響き渡った。時折雨に見舞われたものの、次第に増していった市民や来場者の熱気が会場を包んだ。

 高校生のいとこのおはやし姿を見に来たという階上町道仏小3年の内城心温(こはる)さんは「笛を吹く姿がかっこよく、山車も大きくて面白かった。えんぶりには参加したことがあり、三社大祭も出てみたい」と笑顔で語った。

 大祭本部は今年から三日町と十三日町に設置した人工知能(AI)カメラを参考に来客数を計測する。この日の人出は26万人で、前夜祭としては2016年に並び、過去最多だった。

 1日は午後3時から神明宮、龗(おがみ)神社、長者山新羅神社の「三社」の神社行列に続き、27台の山車と神楽や虎舞などの芸能が合同で市中心街を練り歩く「お通り」が行われる。会期は4日の後夜祭までの5日間。