新産業創出へテクノポリスセンター刷新 熊本県が基本構想 民間の力借り、共用の仕事場や研究室

AI要約

熊本県では新産業の創出を目指す「UXプロジェクト」の拠点化に関する基本構想をまとめ、熊本空港近くのテクノリサーチパーク内に「UXイノベーションハブ」を整備する計画が進められている。

テクノポリスセンターの建物を刷新し、共用の仕事場や専用オフィス、共同研究室、商品販売スペースなどを備え、起業家や事業家の集いや研究開発を支援する。

県は土地を民間事業者に売却し、公募型のプロポーザル方式で何らかの刷新案を募集。2025年3月までに工事を進め、26年度中にハブを開所する予定。

新産業創出へテクノポリスセンター刷新 熊本県が基本構想 民間の力借り、共用の仕事場や研究室

 熊本県は食や農業、医療といったライフサイエンス分野を軸にした新産業の創出を図る「UXプロジェクト」の拠点化に関する基本構想を取りまとめた。民間の力を借りて、熊本空港に近いテクノリサーチパーク(益城町)内の中小企業支援施設「テクノポリスセンター」の建物を刷新。県内外の起業家や事業家らが集い、人材交流や研究開発を進めていく場とする。

 この新たな拠点となる施設を、県は「UXイノベーションハブ」と名付けた。刷新で想定するのは、共用の仕事場であるコワーキングスペースの設置。専用のオフィスや共同の研究室、商品を試験的に販売するスペースも構える見通しだ。

 この拠点の整備に向け、県は所有する土地2・4ヘクタールを民間事業者に売却する。どんな刷新をするかといったアイデアを出してもらう公募型のプロポーザル方式で、売却の予定価格は2億9367万円とする。

 くまもと産業支援財団が保有する建物は、土地とは別に有償で売却する。

 9月に公募をスタート。2025年3月までに売買契約を結んで工事を進め、26年度中にはハブを開所させる考えだ。

 県産業支援課は「新たな拠点で、社会にインパクトを与えるような産業を創出したい」としている。(小山智史)