震災教訓紙芝居で 高校生が次世代に伝承 福島県富岡町の3・11を語る会活動開始

AI要約

福島県のNPO法人富岡町3・11を語る会は、高校生による紙芝居を使った伝承活動を始めた。

活動は、若者が震災と原発事故の経験や教訓を次世代に伝えることを目指している。

参加者はワークショップを通じて理解を深め、冬休み期間に訪問上演を行う予定だ。

震災教訓紙芝居で 高校生が次世代に伝承 福島県富岡町の3・11を語る会活動開始

 福島県のNPO法人富岡町3・11を語る会は28日、高校生による紙芝居を使った伝承活動をスタートさせた。若者が東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の経験と教訓を「自分事」として捉え、主体的に次の世代に伝えていく取り組みを進める。

 語る会によると、震災と原発事故にまつわる紙芝居を活用することで、高校生が学びを深めるとともに、小学生や幼児が興味を持って話を聞くことができるという。活動の展開により持続可能な伝承と被災地での多世代交流を促し、「誰一人取り残さない防災」の実現を目指す。ふたば未来学園高、あさか開成高から計12人が活動に参加する。

 発足式を富岡町文化交流センター「学びの森」で行い、語る会の青木淑子代表があいさつ。相模原市在住で紙芝居を使った表現活動をしている本多ちかこさんがモデル上演した。語る会の語り部による案内で町内ツアーも実施した。

 参加者は今後、ワークショップで伝承活動への理解を深め、紙芝居を創作する。冬休み期間に保育園や児童クラブなどへの訪問上演を実施する予定。

 ふたば未来学園高の生田目陽源(ひげん)さん(2年)は「紙芝居を使って震災と原発事故による被災当時の状況や復興への歩みを自ら伝えていきたい」と抱負を語った。