観光客の遊泳中の事故防げ! 奄美海保が注意喚起 レンタカーに啓発ステッカー 鹿児島県

AI要約

奄美海上保安部がマリンレジャー事故防止ステッカーを作製し、観光客に海での安全な遊泳を呼び掛け始めた。

過去5年間に管内で63人の事故があり、そのうち6割以上が島外からの観光客であり、死亡ケースも増加している。

ステッカーは奄美の海で楽しむ際の注意事項を記載し、レンタカー会社に無償で提供されている。

観光客の遊泳中の事故防げ! 奄美海保が注意喚起 レンタカーに啓発ステッカー 鹿児島県

 鹿児島県・奄美海上保安部は26日、レンタカーを利用する観光客に海での安全な遊泳を呼び掛けるマリンレジャー事故防止ステッカーを作製し、レンタカー会社への配布を始めた。近年は遊泳による観光客の事故が目立ち、死亡に至るケースも増えている。同部担当者は「観光客は時間が限られ、無理をして泳ぐ傾向もある」として、注意喚起へ活用を呼び掛けている。

 同部によると、2023年までの5年間に管内で発生したマリンレジャーによる事故人数は63人。このうち33人が遊泳中の事故で、島外から来た観光客は6割超の21人を占める。昨年は遊泳中の事故7人全てが観光客で、このうち3人が死亡。対策が急務となっている。

 ステッカーは奄美高校生2人がデザインしたイラストを採用し、計2500枚を作製した。奄美の海を楽しむ約束として、▽ライフジャケット着用▽一人で泳がない―などの注意事項を記載。配布は島内レンタカー会社に声掛けし、保有台数に応じて無償で提供している。

 この日は、協力を引き受けた奄美ラッキーレンタカー、トヨタレンタリース鹿児島の各店を訪れ、ステッカーを届けた。ステッカーは車内の助手席前などに設置。ホテルビッグマリン奄美・レンタカー事業部の田畑敬一郎部長は「当社はライフジャケットの貸し出しもしており、けがの防止に向けてもいい啓発になる。観光客の事故抑制につながれば」と話した。

 同部交通課の古川忠文課長は「観光客の事故は増えている。体調の悪い日や風の強い日は泳がないでほしい」と訴え、「レンタカーは観光客の移動に欠かせない手段。ステッカーを見て意識を高めてもらえれば」と期待を込めた。

 今後も各社へ協力を呼び掛けながら、配布を続けていくという。